兄は恋愛対象に入りますか？[サンジ] (ページ15)

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episode14 ページ15

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でも、そんな中でも癒しがあった。

『お母さん！！』

ソラ「あらA！！」

月に一度、母のソラに会うこと。

『あのねお母さん！！最近はこれも覚えたし、これも勉強した！！それに剣術もできるようになって...』

ソラ「ふふ、Aは頑張り屋さんね。」

『えへへ、』

お母さんとお話するのはとても楽しかった。

『ねぇ、お母さん。私を...なんで拾ってくれたの？』

ソラ「拾った？なんの事かしら。Aは元々私の娘でしょう？」

『！！！』

お母さんの笑った顔が好き。
お母さんの優しさが好き。
お母さんの撫でてくれる手が好き。
お母さんの抱いてくれるあったかい胸が好き。

ソラ「またお話聞かせに来てくれる？」

『もちろん！！！私、うんっと勉強も剣術も体術も全部頑張る！！できたら...』

また、褒めてちょうだい？

それから"また"は来なかった。

気付いたらお母さんはお墓の中にいた。

『お母さん。...わたしって、生きてていいのかな。』

『わたしって、おとうさんやにいさんたちにきらわれて、しっぱいさくで、できそこないで...』

マイナスな言葉ばかり出てくる。

「Aはできそこないなんかじゃない！！」

『！！』

後ろを振り返るとサンジ兄さんの姿が。

サンジ「Aは、ぼくが守るんだ！！

Aをお嫁さんにするんだ！！！」

『！！！うん。ありがとう、"サンジ"』

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「A様、サンジ様の結納に向かわれるのでご準備を...」

『えぇ。』

パサッと腰までの赤いマントを纏う。

『行きましょう』

「はい」

結納に向かう為、猫車に乗り込んだ。

私はイチジ兄さんの隣の席に腰掛け、向かい側にニジ兄さん、サンジ、ヨンジ兄さんの順に座っている。

「よき婚礼を！！！」

「サンジ様！！！」

「行ってらっしゃいませ！！」

戦士達の見送りにも目もくれず、たまにサンジを見ながら猫車に揺られた。

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