【名探偵コナン】…秘密…8【降谷零】

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どれ程長い間
口付けをしていただろう…


どちらともなく目を開き
身体を離せば
何となく恥ずかしさが残って
暫しの間、目線を合わせられなかった



((恥ずかしい…！))




ゆうに一カ月分のキスはしただろう…


2人とも言葉を発しはしないが
何となく甘酸っぱい雰囲気だけが
部屋中に漂っていたのだった









Aは取り敢えず
リラックス効果のあるハーブティを淹れ
安室の前に置いた



『あの…、ハーブティ淹れたので
よろしければどうぞ…』



安室の顔を見ると
どうしても先程のことを思い出し
唇を意識せずにはいられない




「ありがとうございます…」




安室も唇に意識が集中してしまうようで
時折Aの口元を見ては目を晒す





(止まらなくなりそうだった…)





安室はさっきの長いキスのときに
我を忘れてしまいそうになったのだ

あまりの心地よさと久しぶりの興奮
理性を保った自分を褒めてやりたい程である




(キス１つで理性を失ってしまっては
公安警察を名乗れない！)




ハーブティをゆっくりと口にして
心を奮い立たせた









『あの…透さん
実は話さなくてはいけないことが
あるのですが…』




少し眉毛を下げ、申し訳なさそうに
Aが話し始める





『次郎吉おじ様が
私たちの結婚の準備を始めるそうです…』





Aは自分で話しながら
頭が痛くなりそうだった





「えっ⁈ 結婚…ですか…？」


(園子さんがポアロで言っていたな…)


先日ポアロで聞いた話を思い出す




『私たちはお付き合いも
していないのに
急に話が飛躍し過ぎてて

その話を金曜日の夜に私と透さん
次郎吉おじ様の３人で…と
おじ様からお誘いを受けていますが
私１人でおじ様に会ってきます』



「お１人で行かれるんですか？」



(本当は１人でも２人でも
行きたくないです…)



そう言いたいのをぐっと堪えた




『連絡を受けたときは
透さんと連絡を取っていませんでしたから
透さんから連絡を来るのを
ひたすら待っていましたが…

そもそもそんなことは
ある程度自分で決めたいですし

透さんにもご迷惑です




それと…


私は透さんが私に全てを
語ってくれる日が来るまでは
そんな話をするつもりはありません』





Aの言葉に
安室は身体に針が刺さったような
気がしたのだった

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