【名探偵コナン】…秘密…5【降谷零】

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約束の時間まで余裕があるため
一度部屋に戻り
シャワーを浴びる


(何か色んなことを
知りすぎた気がする…)


少し冷たいシャワーを浴びれば
さっきまでのモヤモヤが
徐々に薄れて行くような気がした


(日記…見なければよかった)



正直、知らぬが仏というやつである

週末には父が帰ってくるのだ
普段通り接することが出来るのか
Aは不安だった



(パパとママ…ちゃんと
愛し合っているよね…)



おしどり夫婦で有名な両親

何処へ行くのも一緒で
子供の頃からあんな夫婦になりたいと
密かに思っていたのだ


髪を手早く乾かし
着替えを済ませる


これから安室に会う

会わないといけない気がしたのだ


どうしてももう一度…
確認したい事がある

答えはわかっているのに
もう一度聞いておかないと
どこかで安心出来ないのだ



フー、とゆっくり息を吐いて
再び家を出たのだった






一旦帰宅して着替えると
安室は車で
Aのマンションの前に来ていた


暫くするとAが
マンションから出てくるのが見える


「Aさん…急に電話があったので
驚きましたよ」


はにかみながら
助手席のドアを開ける


「お忙しいのに
わがままに付き合って下さって
ありがとうございます…」


Aは安室にお辞儀をささて
車に乗り込む



「何処へ行きましょうか…」


安室が車を発進させると


『何処か2人きりになれる場所がいいです』


Aは静かに答えた



(2人きり…⁈
急に会いたいとか
Aさんはどうしたんだ…)


「うーん…、2人きりですか…」



口では冷静を保っているが
安室も所詮男

色んな期待をしないはずがない


Aの表情が少し硬いことも
気にはなったのだが

どちらかというと
2人きり…というワードが
頭から離れないまま
運転を続けていたのだった






少し車を走らせると
海の見えるお洒落なレストランに
到着した

海の幸を堪能出来る人気スポットで
しかも個室があるということを
以前リサーチしていたのだ


幸いにも個室が空いており
温かみのあるオレンジ色の光に包まれた
部屋へと案内される

窓からは夜の海と夏の空が見えて
ロマンティックな場所である


『わぁ…素敵なところですね…！』


Aが窓の外をキラキラした目で
眺めている様子を
安室は満足そうな顔で見ていた


(事前に調べておいて正解だったな…！)

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