第五十九話「思惑」 ページ17
大きく鳴り響いた雷の音と共に、
フェイタンの殺気が徐々に薄れる。
そして。その場にいる、皆が。
その変化を感じ取っていた。
沈黙が続く中。フェイタンが口を開いた。
「…ノブナガ。」
突然、自分の名前を呼ばれたノブナガは、
少し驚きながらもフェイタンを見る。
そのフェイタンは、下を向いていて、
髪とマスクで顔が隠れていた。
「…お前。次にAの名を出してみるね。
その時は、お前を仲間だとは思わないよ。」
フェイタンは、小さくそう言った。
声に少し力が入っていた。
そして。ノブナガを鋭い目で睨んだ。
その目は、冷たく熱を持たない。
でも少しだけ、ほんの少しだけ暖かい。
大切な何かを守っているような。
そんな目をしていた。
その様子に、またヒソカが、ニヤリと笑っていた。
舌なめずりをし。不気味な笑みを浮かべている。
…あぁいいよ。
いいねぇ。ゾクゾクしてくるよ…♡
ボクがAって奴を殺れば、
フェイタンは必ずボクを殺すだろう。
だって、そいつ…Aは。フェイタンにとって、
すごく大切なもの。みたいだから♤
はぁA…♢
キミは一体、どんな奴なんだい？
早く。早く。早く。
キミを見つけて、キミを殺したい…♡
Aを殺って、フェイタンに恨まれる。
そのフェイタンを殺って、次は団員達に恨まれる。
その団員達を殺って、最後は団長に恨まれる。
そして。その団長を、ボクが殺る…♡
いいねぇ。これが。これこそが。
最高にベストな形…なんじゃない…？♧
それは。誰も知らない、誰も知るよしのない。
ヒソカが、密かに頭に浮かべていた思惑だった。
その時。
「…フェイタン。
オメェの言いてぇ事は、わかった。」
ヒソカの思惑など知るよしもないノブナガは、
フェイタンに向けて、そう言っていた。
続けて、ノブナガは口を開く。
「だが、こいつらは好きにさせてもらうぜ。
団長が戻るまで、こいつら。ここに置いとく。」
ノブナガはゴンとキルアを、指差した。
その言葉に、ほとんどの皆が疑問を浮かべた。
「…何故？」
皆の疑問の声を代表するかのように、
フェイタンが眉間にシワを寄せながら聞いた。
「ちょっとこいつら気に入ったんでなぁ。」
「は？」
フェイタンの眉間に、ますますシワが寄る。
だが。そんなフェイタンとは対照的に、
他の団員達は、もう何の興味も示していなかった。
「まぁいいけど。逃げても、誰も知らないよ。」
「見張りはお前1人でやれよ。」
と。
だけ。
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じゅな(プロフ) - ずっと待ってます！ゆっくりでもいいので更新してくださると嬉しいです！ (4月18日 17時) (
レス) id: 63d6ee7837 (このIDを非表示/違反報告)
あ3 - 更新楽しみにしてます､､､､めちゃ好きです (2022年11月1日 16時) (レス) id: b2be5c4b6e (このIDを非表示/違反報告)
キエラ(プロフ) - 久しぶりに見に来たら更新されてて泣きました(´；ω；｀)これからも更新楽しみにしてます...！ (2021年12月16日 20時) (レス) @page44 id: cdb417a741 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - ナルアさん» ナルアさん…！本当にお久しぶりです！ずっと待たせてしまって本当にごめんなさい ; ; いつもコメントしてくださって本当に支えられています…！そう言っていただけて本当に嬉しいです！ずっと待ってくださっていて本当にありがとうございます！これから頑張ります！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
mikan(プロフ) - 名無し76544号さん» 優しいお言葉に本当に心が暖かくなって小説も書こうって思わせていただけます！本当にありがとうございます！少しでも幸せが訪れますようにっ！最近寒くなってきましたので、お体に気をつけてくださいね！更新頑張っていきますね！ (2021年10月19日 22時) (レス) id: 9f58bcb1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mikan | 作成日時：2020年10月4日 13時
