【ハリーポッター】無気力系女子 (ページ49)

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４７話「お届け物」ページ49

『ｸｯｼｭﾝ。』

「あら、どこか体調が悪いですか？」

『いえ、そんな事はないです。』

朝ごはんを食べている途中、急にくしゃみが出る。
別に寒かったとか鼻の調子が悪いとかでない。

ここに来て2日経ち、完全に体調や傷など完治していた。
今日はここ医務室の退院日である。

元のお家に戻れる安心感と我儘が芽生えてしまった自分の気持ちに蓋をして
最後の朝ごはんを胃の中に入れていた。

「ご飯が食べ終わった後、校長先生がいらっしゃいますよ。」

『……え？校長先生？？』

校長先生。マクゴナガル先生やスネイプ先生に魔法界の歴史を教えてもらった時に何度か聞いた。
偉大なる魔法使いアルバス・ダンブルドア。
ホグワーツ始まって以来、最高の校長で『例のあの人』にも対抗出来る人。

マクゴナガル先生は意気揚々と話してくれたし、
スネイプ先生は要点と過去歴史に出てくる内容を説明してくれた。

……その人が私にお話？？
いや、でもここホグワーツでお世話になってるし今日で最後だから挨拶しないと。

ご飯を食べ終わった後はマダム・ポンフリーにもお礼を言い
ダンブルドア先生がいらっしゃるまで大人しく待っていた。

ﾊﾞｻｯ…………ﾊﾞｻﾊﾞｻ…

そんな時、遠くから羽ばたく音が聞こえてくる。
廊下から聞こえてくる音が気になり、入口をボーッと見ていたら1羽の梟が飛んできた。

え、ここ医務室なのに入って大丈夫なのだろうか。
なんて思っていたらその梟は自分に向かって一直線に突っ込んできた。

『ェ゛ｯ。』

ｽﾞｻﾞｰｯ！！！

私が居るベッドの足元側、墜落したかのように突っ込んできた梟。
何枚か羽も舞い上がるほど派手に登場してきた。

反射で枕側に体を寄せて避けたが、突然の出来事に心臓がバクバクと動き
少しの恐怖で固まっているとある物を見つける。
それは梟が咥えている届け物。

ちょっとだけ厚みがあるもので、宛先に"ロクドウA様へ"と書いてあったのだ。

梟にそのまま触れていいの分からなかったが
タイミングよし、ﾎﾞﾄｯと届け物を口から落としたので回収する。

実際に手に持って確認すれば、少し厚めの手紙のようだった。
誰からなんだろう？そう思い、裏返しにして差出人を確認する。

『…………ウィーズリー家から愛を込めて？』

何やら最近聞いた名前である。
確か歴代校長の名前でウィーズリーという方が居たような。

不思議に思いつつ、その場で手紙を開け始めた。