繋がらない電話 ページ41
その日一日、僕はAに声をかけることが出来なかった
結婚の話を聞きつけた後輩や先輩上司に囲まれ
昼休みも、休憩も
自由にAに話しかけることが出来ず
Aも仕事中以外は姿を見ることが出来なかった
終業時間になり、やっとAと話しが出来ると思ったのに
もうオフィスにAの姿はなく
僕は残っている自分の仕事をこなしながら、Aへとメッセージを数回送るも
返事は帰ってこないまま
残りの仕事を終えた僕は、急いでオフィスを出てAに電話をかけた
けれど
”お客様のおかけになった電話番号は現在電波が繋がらない場所にあるか電源が入っていない為かかりません”
何度も同じ機械音が流れる携帯を耳にあて乍らタクシーに乗り込み
Aの家を目指した
ピンポーン・・・
インターフォンを押し、少し待っても何も反応がない
持っている合鍵を出し、鍵を開ける
ガチャ・・
扉を開けると真っ暗な部屋の中
まだ帰ってきてないのか・・
仕方なく部屋を出て最寄りの駅までとぼとぼと歩く
”どうして一人で部長に報告したの？”
”ユノの仕事がひと段落ついたら二人で報告しようって言ったでしょう？”
泣きそうにそう言ったAを思い浮かべながら
夜の道を一人歩く
どうしてなんだ・・・
どうしてあんな悲しそうな顔をするんだ・・
ただ僕は皆にAとの結婚を報告して
『おめでとう』って、そう言って欲しかっただけなのに
会社でコソコソばれないように他人行儀にAと接することなく
僕たちは結婚するんだと
そんな風に堂々としたかっただけなのに
どうして・・・
なにがいけなかった・・・？
昼間の女子社員の言葉も
どうしてあんな言葉をAに吐くのか
その意味が分からない
そして
”ごめんなさい”
僕の手を避けて行ってしまったことも
YN「っ・・・はぁ〜・・・」
なにがどうなっているのか、僕には何も分からなかった
ぼんやりとAの事ばかりを考えながら自宅に着いた僕は
上着をぬいで、ネクタイを緩めると
そのままソファに体を投げ出した
ボスッ・・・
手に持った携帯を目の前にかざして
Aの番号を表示させる
タップして電話をかけるけれど
相変わらず繋がらない
YN「はぁ〜・・・A・・・」
会って話がしたいのに繋がらない携帯を持って、その手をおでこに乗せると
ため息をついて瞼を閉じた
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裕(プロフ) - 花さん» ありがとうございます(*´∀`*)ノなるべく頑張って更新しますので新章も宜しくお願いします<(_ _)> (2018年7月4日 10時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - しあぽんさん» 2章もありがとうございました<(_ _)>新章、１話だけですがアップしました(^-^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - wakaさん» 2章も最後まで読んで頂いてありがとうございました<(_ _)>最終章もチンタラ頑張ります!(^^) (2018年7月4日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - 裕さんの更新をすっごく楽しみに待ってるファンです♪ちんたらでも亀さんでも何でもOKなので楽しみに待ってます♪ (2018年6月14日 23時) (レス) id: 8c09381f1b (このIDを非表示/違反報告)
しあぽん(プロフ) - 大丈夫！いざとなったら女性は強いから！ちんたらでものったらでも構いません！お待ちしておりますぅ〜 (2018年6月14日 15時) (レス) id: dafbf0b050 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2014年11月16日 2時
