テラス ページ11
「あぁーっ！美味しいぃ〜♪」
お目当てのパンを頬張るAは、とても幸せそうな顔をしている
YN「ホント、美味しいね」
「うんっ」
彼女のこんなところが、僕は大好きだ
表情がコロコロと変わって
楽しい時はとても楽しそうに
嬉しい時は涙を流して喜んだり
悲しい映画を見た時は、子供の様に泣いている
同じオフィスにいるだけでは分からなかった彼女の色々な面
僕は、彼女と出会えて
こうして恋人になったことを
彼女と一緒に過ごしている時間はいつも幸せに思う
「なんだか太っちゃいそう…」
YN「あははっ！食べ物が美味しいから？(笑)」
「うん…」
YN「Aが太っても、僕がちゃんとお姫様みたいに抱っこしてあげるから」
「ふふっ(笑)ホント？」
YN「うん、ホント。だから大丈夫」
「ふふふっ(笑)」
少しだけ風が冷たい、夕暮れのテラス
ホットコーヒーにして良かったと
Aはまた笑った
買ったものを食べ終えて、Aはコーヒーの入っていたカップをゴミ箱に捨てると
化粧を直しに行くと、一人で化粧室へ向かった
僕は一人で、まだ残っているコーヒーを飲みながら
道行く人たちを眺めていた
カップルや家族連れの多い観光地
皆幸せそうに笑顔で歩いている
僕とAも、こんな風に誰かの目に映っているだろうか？
きっと、お揃いの指輪をしていたら
それは夫婦に見られて
お店の人に、Aは『奥さん』とか呼ばれたり…
そんな想像をしていると、段々と顔が緩んでいく
YN「指輪…か」
ブランドショップが多く並ぶこの地で
僕はAとお揃いの指輪を買おうと思いついた
まだそれは恋人同士のそれであっても
いつかは”結婚”という約束の物に代わっていくだろう
きっと近い将来、僕がちゃんとAにプロポーズする時まで
彼女は僕の彼女だという印を残したかった
Aには『旅行の記念』と言って、一緒にリングを選ぼう
僕はカップのコーヒーを飲み干した
バサッ！
カップをゴミ箱に捨てようとした時
後ろで何かが落ちる音がした
振り返り確認すると、そこには一人の女性が
落ちているバッグを拾っていた
僕の足元に転がっている口紅
それを拾い上げると、しゃがんでいる女性に差し出した
YN「これ、落ちていました」
すると、その女性は顔を上げて僕に微笑みながら
「ありがとう」
そう言って、僕の手から口紅を受け取った
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裕(プロフ) - あみさん» 今コメントに気付きました！ごめんなさい<(_ _)>遅すぎるお返事お許し下さい！まだ読んで下さっていてくれるでしょうか？これからも宜しくお願い致します<(_ _)> (2018年1月19日 16時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 裕さんの書かれている小説、どれもこれも大好きです！いつもうるうるしながら読ませてもらってます。ありがとう！これからもお願いしますね！ (2016年8月6日 10時) (レス) id: 8871346393 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - アンジュさん» 読んで頂いてありがとうございます(*´-`)続きも是非♪ (2015年4月29日 21時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - もとじゅんさん» コメントありがとうございます(*´∀｀)一度でいいからイケメンと付き合ってみたいもんです(爆) (2015年4月29日 21時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 今日、初めて、こちらを、読ませてもらいました。私が、泣きそうです。（ ; ; ） (2015年3月19日 15時) (レス) id: 6b3037758e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作成日時：2014年9月13日 0時
