私の幼なじみと水族館に行く ページ14
目が疲れたからゲームをやめて時計を見ると3時間も経っていて驚いた。ゲームしてると時間が過ぎるのがあっという間。
腕を伸ばして凝り固まった体を解していると幼なじみが勢いよく椅子から立ち上がって大きな声を出し、手で顔を覆って項垂れた。
「ど、どうしたの？」
「一時間でやめるつもりだった…」
「どうして？楽しかったよ？」
「水族館」
「え？」
「水族館に行こうと思ってたのに…」
はぁ、と大きなため息をついて椅子に座る幼なじみ。私が昔から水族館が好きだと言ってたからなのかな。つい嬉しくて笑っちゃうと不満そうな顔で私を見てきた。
「行こうよ、水族館」
「ディナーの予約してるから少ししか見れないけど」
「いいよ。ほら、行こ」
今度は私が幼なじみの手を引っ張って椅子から立たせる。
───
電車に揺られながら他愛もない話、つまり私のことをずっと話している。何が楽しいのかさっぱり。
私の4年間はほぼ全て幼なじみに筒抜けとなったのに私は幼なじみの4年間のことを全くもって知らないのはちょっと不公平だと思う。
言いたくないならいいけど。
私の大学生活の話を詳しくしている内に水族館に到着した。
クラゲが見たいという私のわがままに嫌な顔ひとつせず私の手を引いて案内してくれる。
あ、これ昔の時と同じだ。私が迷子になりやすいから昔もこうやって手を繋いで水族館回ったっけ。
今はもう迷子にならないのに。
大きな水槽を見るのも好きだけど、こうやって小さな水槽をじっくり見るのが私は好き。
幼なじみは水槽じゃなくて私ばっかり見てるから少し気まずいけど、なんだか楽しそうだからいっか。私の顔になにかついてるのかな？後で聞いておこう。
クラゲの写真を友達に送るとかわいいと返事が来た。あとキーホルダー買ってきて、とも。
もちろんちゃんとクラゲのキーホルダーを買った。私の分も一緒にね。
「誰にあげるの？」
「友達へのおみやげ」
「…男？」
「女の子だよ。ほらさっき話した、」
「あっそ」
「もう、なんなの」
遮るなら最初から聞かなければいいのに。
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ベル(プロフ) - Twitterにフォロリク送りましたm(_ _)m (2023年2月7日 13時) (
レス) @page29 id: 7777acaa3c (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - めちゃくちゃ丁寧な展開に、キュンキュンシチュエーション。、最高です……ありがとうございます。 (2023年1月29日 23時) (レス) @page26 id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
ブーさん(プロフ) - 初めてこんなにドキドキしながら読むことが出来ました。続きを楽しみにしてます！ (2023年1月10日 4時) (レス) @page21 id: 25eda4d66a (このIDを非表示/違反報告)
希彩(プロフ) - 読むのが楽しすぎて今一番更新を楽しみにしてる作品です…！！ (2023年1月6日 0時) (レス) id: ada02de52c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さうら | 作成日時：2022年11月30日 13時
