学園アリスの世界に転生した僕の日常(４)

第１２２話 ページ3

初等部校長に目をやれば、案の定と言えばいいのか不敵な笑みを浮かべているし、月さんの姿は既になかったがその生徒の首元には小さな赤い鬱血を発見した。

恐らくであるが、事前にその生徒へと近づいた月さんが吸魂のアリスを使い、この事故を引き起こしたのであろう。

そうして起きてしまった事故の成り行きを見ていると、初等部校長に指示されたのか、ペルソナが僕に近づいて来て蜜柑の身柄引き受けに行くので一緒に付いて来いということだった。

なんでも、蜜柑ちゃんが無効化のアリスを使って、悪目立ちしようと故意に事故を引き起こしたのではないかという疑いが掛けられているらしい。

−−もうわけが分からない。

あの蜜柑ちゃんが、みんなが楽しんでいる体育祭に泥を塗るような故意な事故を起こすだろうか？ましてや自身の命に危険が及ぶような行為である。可能性は限りなく低いはず。

僕が一瞬戸惑ったのが伝わってしまったのか、ペルソナが有無を言わさぬように険しい目つきで僕を睨みつけて来た。

−−あの花姫殿での一件以来、ペルソナの僕に対する目つきはずっと険しいままだ。あの時は僕自身どうかしていたんだと言い訳がましく言ってはみたが、まぁこのありさまである。

ペルソナの険しい目つきと、初等部校長の僕を見る目もあった為、特に何も言わず僕はペルソナの後に続いた。

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