*《太宰side》 ページ5
_____先刻までの首領室。
太宰だけが残されたこの部屋で_____
「__さて、こうして太宰君だけを残したわけだが」
「はい」
太宰は森の言葉に淡々と返事をした。
森はそんな太宰を見て、深く嘆息する。
それから、指を組み直し話題を切り出した。
「君は、蓮君を自分の幹部補佐として認めて居ないそうだね」
「はい」
「………そして、中原君たちに訓練を任せていると」
「任せているわけではありません。
彼が勝手に中也に指示をして貰ってるだけです」
何処までも淡々と答える太宰。
森はどうしたものかと思い、手元に視線を落とした。
「蓮君は強い。
幹部にしてもおかしくない程にね。
君は芥川君に厳しく稽古をつけているそうだが……
彼にはそうする必要はないだろう」
「_______」
「彼は積極的に人間不信を治そうとしているよ」
「………………何が言いたいんですか」
「いやね、ただ、これは命令じゃない、お願いだ。
_____そろそろ、蓮君を認めてあげてくれ。
君も、出張が終わってから何か気持ちに変化があったんだろう?
何か、“彼女”に対する気持ちの変化が」
「………何故、それを?」
「わかるとも。
でも、ここまで格好いいと中々わからないだろうけどね」
そう言って笑みを浮かべる森。
そこで太宰は一つ心配事が上がった。
「………彼女は守備範囲内でしょうが、流石に手は出さないですよね?」
「なに、私が好きなのは年相応の姿をした子だよ。
あの子は成長が早すぎるし、然も私を苦手としている」
森のその言葉に太宰は少しばかり安堵した。
自分が何故今安堵したのか、不思議に思い乍も「他には?」と短く尋ねた。
「他にはないかな。
要件は本当にそれだけだ」
「わかりました。
失礼します」
太宰はそう言葉を残して部屋を後にした。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
53人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Cabby - 太宰さんカッコいいですよね!めっちゃ好きです (2019年10月30日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
akane_朱音 - え、太宰さんかっこよすぎない…?好き() (2019年10月29日 21時) (レス) id: 307f7ba1f6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鸞宮子 瑩 | 作成日時:2019年10月29日 19時