全員敵 ページ29
「____これから、アリス女史が有罪であるか否かについて定めます」
真紅の衣装に身を包んだ判事が、高さのある茶色の台の上から現れた。
其れを眺め、次の流れを思い出す。
恐らく次は人定質問の筈で、アリス達の身元について確認する筈だが____
「今回の事件は間違いなくアリスがやったわ!
其処のネズミが証言してくれる!」
どうやら裁判の流れは無視らしい。
ヒステリックに叫ぶのは、赤い髪をどうやってやったのか、ハート形に纏めた女王だ。
彼女の洋紅色の瞳には、アリスに対する深い恨みが見て取れた。
こっそりとアリスに、「前に女王に何かやったの?」と聞く。
「別に、唯懲らしめてやっただけよ」
アリスの言葉に高い口笛を吹く。
『流石』
悪戯に笑った。
アリスと話しているうちに、女王がどんどん此方を有罪に追い込んで居たらしい。
其れを止めなければ。
____《女王が裁判に負けるなんて有り得ない》
『有り得なく、無いんだよ』
ボソリと呟けば、アリスが疑問符を浮かべながら此方を見て来たので、わしゃ、と一瞬だけ乱暴に髪を撫でた。
織田から貰ったヘッドフォンの金具を弄り、女王の発言を聞く。
傍聴席にいるある一人の人物と目があった。
最初にあった兵士だ。
此方が負けてしまうのだろう、と諦めた顔つきで居た。
「____だから、アリスは有罪よ!」
『____じゃ、此方からも言わせて貰うよ』
女王の区切りのいい言葉を合図に椅子から立ち上がる。
下から、青玉の瞳が此方を心配げに見て来るのが感じられた。
だから、大丈夫だ、という様に真っ直ぐ前を向いた。
人からの視線を浴びている気がして、物凄く気持ち悪い。
頭痛もする。
最悪の状態だ。
だけど、ヘッドフォンをわざと外した。
これが蓮の人間不信を抑えて居たにも関わらず。
今だけは、其れは必要ない。
____だって、ここにいる奴ら、全員が敵なのだから。
『アリスは無罪さ。
____その根拠も、今から教えてあげるよ』
****
申し訳ありません。
裁判編、矛盾点がないように調節する為、全て書き終わるまで更新停止します。
書き終わり次第、一気に更新させていただきます。
By.テスト期間中なのに作成中の駄作者
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Cabby - 太宰さんカッコいいですよね!めっちゃ好きです (2019年10月30日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
akane_朱音 - え、太宰さんかっこよすぎない…?好き() (2019年10月29日 21時) (レス) id: 307f7ba1f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鸞宮子 瑩 | 作成日時:2019年10月29日 19時