この遊戯を終わらせる ページ28
『矢っ張りね』
ニヤリと、意地悪に笑い、拳銃をホルスターにしまった。
鼠はオドオドとした顔で蓮を見た。
「ごめんね、嘘ついてて。
でも、此れは違くて………」
『____ネズミは嘘付いてないよ。
だって、此れは桃色に見えたんでしょ?
そして、アリスと同じ髪色の女の子が仔犬を殺した様に見えた。
違う?』
「そう…だけど………」
鼠は申し訳無さげに目を伏せ、何か口籠っている様だ。
蓮はそれを一瞥し、鼠に背を向けて歩き出す。
だが直ぐにその歩みを止め、首だけで振り向いた。
『………ねえ、最後に質問。
____君達は、女王様の事は嫌い?』
真剣な表情で聞いて来た蓮の質問に鼠は黙る。
それから、「誰にも言わない?」と問えば、蓮は躊躇うことなく「勿論」と返した。
「____皆、女王なんて大嫌いだよ」
『………へえ』
鼠の、迷いの無い言葉に蓮は顎を引き、まるで悪役の様に、美しく笑った。
再び鼠に背を向けて歩き出す蓮に鼠は「待って」と声をかける。
蓮は振り向かず、歩みだけを止めた。
「これからどうするの?
女王が裁判に負けるなんて有り得ない。
女王は絶対なんだよ」
一瞬、深い沈黙が二人を包んだ。
其れを最初に打ち消したのは、蓮だった。
蓮は、吹き付ける風と共に、ゆっくりと振り向く。
それから人差し指を鼠に突きつける様にしてから、女王がいる筈の城を指差した。
『____此の
酷く美しく、そして消えてしまいそうな程曖昧に笑った蓮を、この時、しっかりと見れた人物は誰も居なかった。
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Cabby - 太宰さんカッコいいですよね!めっちゃ好きです (2019年10月30日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
akane_朱音 - え、太宰さんかっこよすぎない…?好き() (2019年10月29日 21時) (レス) id: 307f7ba1f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鸞宮子 瑩 | 作成日時:2019年10月29日 19時