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薄汚れた敵拠点 ページ12

蓮は資料に記されていた目的地へと来ていた。


暗い森を抜けた先にある小さな屋敷。


その屋敷は薄汚れ灰色に染め上がっていて、全体が元は白かった事が伺えた。


教会の様な神聖な彫刻の施された外壁を見やり、「すごいな」と感心の息を漏らす。


相手にバレない様に息を押し殺して錆びれた門扉を飛び越えた。







『………手入れ、全くされてないね』







庭と思しき場所には雑草が生えており、置いてあった植木鉢にも本来あったであろう、
綺麗な花は見当たらず、代わりに見えたのは緑の草達であった。


ホルスターから拳銃を一丁抜き出し、安全装置を外して構える。


風に吹かれ転がる植木鉢を見ながら、雑草の絨毯を抜け、薄汚れた建物に近寄った。


どうやって入ろうかと考えていると、
ステンドグラスがあったであろう場所は硝子が粉々に砕け散り、無数の破片が飛び散っていた。


丁度玄関の横の場所が空いていたので罠かと思い他の硝子も確認したが、どの窓も同じだった。




廃墟にも等しい屋敷を一瞥してから、相手にバレない様に足音を立てずに窓を飛び越え侵入。


屋敷に入った瞬間、蓮は盛大に顔を歪めた。








『何これ………。

くっさ………』








入った瞬間臭って来たのは錆びた鉄の匂いに埃の匂い。


そして何かが腐敗した様な匂いであった。


普通であれば此処までの臭いにはならない筈だ。




そして錆びた鉄の匂いは幸か不幸か、嗅ぎ慣れていた為直ぐに血によるものだとわかった。


拠点からこんなにも血の匂いがするものか?


そう疑問に思い、【信者】に気を付けながらゆっくりと進んで行く。




途中で拳銃では音を立ててバレてしまう、
その事に気付き、バレている事が分かったら拳銃にしようと思い短刀を取り出した。




拠点を歩いて数分、此処まで静かなのはおかしい。


警戒心を強め、耳を澄ませた。


静かであればあるほど音は聞き取りやすい。


十秒ほどそうしていると、何処からか足音が聞こえた。


【信者】か。


相手のいる方向とは逆の死角になる場所に隠れた。


足音は一つ。


短刀を何時もでも投げられる様に構えた。


三、二、一____







『____シッ』








成る可く息を押し殺し【信者】に向かって投げた。


罠の可能性も考え直ぐに拳銃を構える。


だが、数秒そうしていて何も変化がなかったので、倒れた【信者】に歩み寄った。

腐敗した【信者】→←死んでも生きて帰ってくる


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Cabby - 太宰さんカッコいいですよね!めっちゃ好きです (2019年10月30日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
akane_朱音 - え、太宰さんかっこよすぎない…?好き() (2019年10月29日 21時) (レス) id: 307f7ba1f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鸞宮子 瑩 | 作成日時:2019年10月29日 19時

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