紫の原石はSixTONESの紅一点 4 (ページ17)

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1枚の紙切れページ17

北斗side

北斗：明日のオフ、この前言ってたカフェに行ってみない？

A：あー・・ごめん、明日ちょっと予定入ってるんだ・・

北斗：そっか・・

A：誘ってくれたのに本当にごめんね、また今度行こうね！

北斗：うん

最近、オフの日にAを誘っても断られることが多くなった

今まで一緒にいることが多かったから、少し寂しいな・・なんて思ったり・・

予定があることは仕方がないから、1人で服を買いに出かけた

けど、街を歩いててもあのカフェ一緒に行きたいなとか、あの服Aに似合いそうとか考えてしまう

俺って人を好きになったら、こんなにも頭の中が埋め尽くされるんだと新しい自分に驚いていると、公園のベンチにAが座っているのが見えた

あれ？幻覚？と思って少し近づくと、見たことのない大きなヘッドフォンをして、スケッチブックを持って座っていた

いつもの雰囲気と違うと感じた俺は気づかれないようにもう少しだけ近づくと、軽くリズムをとりながら、スケッチブックに何かを書いているのが分かった

なぜかこのまま近づかない方がいいと悟った俺は、携帯を取り出してAに電話をかけた

♪～

A：・・ん？・・あ、もしもし、どうしたの？

北斗：夜ご飯作るのに買い物でもしようと思っててさ、予定が終わってるならAも食べるかなーって思って

A：え、ほっくんの料理？！うわ・・食べたい・・

北斗：いや、お嬢さん、予定は終わったの？w

A：うーん・・うん、終わったw

北斗：なにその煮え切らない反応w

A：今日、やることいっぱいあってね、全部終わったか確認してたのw

北斗：・・・そっか

A：私の家で作る？それとも、ほっくんのお家？

北斗：・・あなた、今どこにいるの？

A：今、外にいるよ。私の家なら少し片付けたいし、ほっくんのお家なら荷物を置いてから行きたいw

北斗：うーん・・夜遅くにAを俺の家から帰らせるのは危ないから、Aの家行く

A：わかった、じゃあ、また後でね！

Aは電話を切った後、走って家の方に戻って行った

嘘をついてる感じではなかった・・ただ、何か引っかかりを覚える・・

Aが座っていたベンチに座って辺りを見回しても、ただ風景がいいだけだった

俺の勘違いかな・・そう思って立とうとすると紙切れが1枚、目に入った

開けて見てみると「叶わない夢など俺らにはない」とAの字で書かれていた

北斗：なんだこれ・・

見ても分からないし、とりあえずポケットに紙をしまって、Aの家へと急いだ