コミュ障の鬼殺隊士は誤解と冷や汗を撒き散らしながら今日も往く。 (ページ40)

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勘違い34個ページ40

今感知している鬼どもの強さの規模は2体普通(血鬼術なし)で鼓鬼ともう1体が十二鬼月こぼれくらい…でも下弦にしても弱いかな？程度。血鬼術は使うと思います。

鼓鬼ともう一体の区別がつかないんですよね。強さの規模が一緒くらいなのでわかりにくいんですよ。

1歩踏み出すと腐った床がぎぃっと鳴る。ついでに鼓も鳴る。ンヒィ怖んいいきなり音出すのやめません？？？ビビりに優しい世界にしよう？？本当にそういうの良くないと思うんです。

音の鳴る床と鼓に対して理不尽にキレていると突然腰に衝撃が。えっなに？と思うが早いかそのまま何者かに攫われる。

「こんな所に稀血がわざわざ赴いてくれるとは思わなんだ。思わぬ儲けものだが小生以外の鬼に食われぬようあの男の稀血と同じ場所に匿おうぞ」

つ、つ……鼓の鬼ぃ！！！！！！思ったより鼓要素強くてすぐわかりました！！！！！

えっまって嘘でしょう貴方さっきまで何部屋も遠くに居ませんでした？なんで知らぬ間にこんなに近くに来てるんです？ワープ？ワープなの？？？

…あれ、さっきと周りの景色が違います。私がいた時の襖はこんな絵は描いていなかった。もしかしてこの鼓は血鬼術の発動に必要なもの？

様子を見るに鼓を叩くと部屋がシャッフルされるのでしょうか。要警戒ですね。

というかさっき男の稀血とか言ってましたね。もしかしたらさっきの兄妹のお兄ちゃんでしょうか。

頑張ればこの鬼から逃げることは出来ますがこのまま担がれていれば勝手にあの子の所へ行けるのですから大人しくしておきましょう。

この鬼の無防備な担ぎ方からするに私が鬼殺隊だと気付いてませんし。

まぁかなりカスタマイズした隊服ですから普通に見てもそういう趣味の服にしか見えませんよね。

鼓の鬼は私が突然抵抗しなくなったので胡乱げな瞳でこちらを見ていたが、いかにも戦意喪失してます…みたいな表情を浮かべていたらやがて気にしなくなった。

「そら、着いたぞ。さっさと入って大人しくしていろ。」

以外にも鼓鬼は普通に降ろしてくれた。部屋の中には一人の少年が怯えきった表情で震えている。

私が大人しく従い部屋の中に入ると鼓の鬼は襖を閉めて一緒に入ってきた。

うん、柿色の羽織。恐らく彼があの兄妹の兄だ。とりあえず合流は出来たからここから隙をみて倒すなり逃げ出すなりしなくては…