勘違い30個 ページ34
遅れてしまったのはどうしようもないので屋敷への道を急いだ。
田舎のあぜ道はヒールのついた靴では少し歩きにくかったがその程度は慣れている。
え?じゃあヒールの靴を履かなければいいって?そんなのチビが加速するだけじゃないですか。
屋敷の前へ着くと、炭治郎くんが善逸の雀を手のひらの上に乗せて「手乗り雀」と言って子供に見せていた。
『善逸、これどういう状況ですか?』
「あぁぁっ!!Aちゃぁん!!来てくれたんだねぇぇェェ!!??」
『はぁ、貴方の為じゃなく任務の為ですけどぉ〜?自意識過剰も程々にしてくださいよ。冗談は顔だけでお願いしますぅ〜』
「あっツンデレは治った訳じゃないんだね!可愛いから良いけど!」
『うるさいです』
そう言ってアイアンクローを彼にお見舞いしたが彼はニヨニヨ笑っていた。くっそ身長差のせいで殆ど力が入ってないから目隠し程度しか効果がない…!
「あ、最終選別の時の!久しぶり、あの後大丈夫だったかA?」
私の存在に気付いたらしい炭治郎くんは市松模様の羽織を揺らしながらこちらへ向き直ってニカッと笑った。
『えぇ、まぁお陰様で…』
気まずさ故にふいと目を逸らすが御多分に漏れず彼は何も気にしてないかのように笑ってみせた。
「実はここ、化け物の家って呼ばれてるらしくてこの子達の兄が攫われてここに連れていかれたみたいなんだ。」
炭治郎くんはそういって子供たちの頭をえらいえらいと撫でる。
ふと善逸を見ると気持ち悪そうに顔を青ざめさせていたので
『どうかしたんですか?いつにも増して変な顔ですよ?』
と問うと
「変な顔??!!酷くない??!」
と言ったあとこう続けた。
「なぁ炭治郎、Aちゃん。この音何なんだ?気持ち悪い音。ずっと聞こえる。鼓か?これ。」
『へ?鼓の音なんて…』
数秒後、ドンッ!と周囲に響き渡る程の爆音で鼓の音が聞こえた。
ドンッ!ドンッ!という音の周期は少しずつ早まっていき、最後に抜けるような音が鼓膜を揺らすと同時に家屋の2階から血濡れの男性が降ってきた。
数秒パニックに陥っていたが炭治郎くんの「見るな!」という一言にハッとして近くの兄妹達の目を塞ぐ。
一体何が起こっている……?
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エナ(プロフ) - 腹黒やばないがツボった (2019年9月15日 12時) (レス) id: 11aae5328b (このIDを非表示/違反報告)
さんまるてぃん(プロフ) - アリアナさん» お返事遅れてすみません!時透くんですね、了解です! (2019年9月4日 15時) (レス) id: c51e84ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
アリアナ - もし良ければ番外編とかで時透くんとの絡みがあったらうれしいです。 (2019年9月2日 22時) (レス) id: 99796aaed6 (このIDを非表示/違反報告)
さんまるてぃん(プロフ) - 無気力みかんさん» 乙音ちゃん良いですよね…ツンデレの師として崇めてます (2019年8月27日 20時) (レス) id: c51e84ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力みかん(プロフ) - お、乙音ちゃんみたいだ………萌え (2019年8月26日 18時) (レス) id: d571eebd63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さんまるてぃん | 作成日時:2019年8月19日 13時