三角形。【Ryosuke × Kei】

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ｼｭﾜｼｭﾜ…







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２つ頼んだメロンソーダの氷が、

音をたてて溶けていく。







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『どうした…？そんな改まって』







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１か月前ならどうでもいい話でも笑い合えたのに、

今はそうはいかない。







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奈菜『Aさ、』







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奈菜『………伊野尾くんと付き合ってるの？』







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目の前の奈菜には、笑顔がない。







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『え…っ、付き合ってなんて』







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これは、本当のこと。







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奈菜『じゃあなんで…伊野尾くんと仲良くしてるの？』







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今まで見たことがないくらい、思い詰めた表情の奈菜。







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「お待たせしました、」







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運ばれてきたパンケーキも、食べる気になれない。







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奈菜『応援するって言ってくれたのに…嘘なの？』







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『私…奈菜のこと、応援してるよ？』







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奈菜『………』







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『伊野尾くんのこと、好きじゃ………ないもん』







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そう言ったとき、何か心に引っ掛かるものを感じた。







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奈菜『ほんと………に？』








『………うん、』







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『当たり前でしょ？』







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奈菜『………そっ…か、ありがとう…！』







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左だけにできるえくぼが、くっきり見えた。







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『そうだよっ、嘘なんてつくわけないじゃん…！』







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奈菜に、初めて嘘をついた。







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