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「Aさん、ごめんなさい。部長との話が長引いてしまって」
『いえ、そんなに待ってないです』
走って戻ってきてくれたのか
息を切らして帰る支度をする。
「…でも、誰もおらんならここで話しましょうか」
『えっ』
課長は隣の村上の椅子に座った。
「Aさん」
『はい』
「別れましょう」
『えっ』
「…あの、1度別れてフラットな関係になって改めて僕のこと考えて欲しいんです」
「よう考えたら、強引に僕が付き合わせてしまったし。Aさんやってちゃんと考えたい時間も欲しいんちゃうかなって。村上さんの事とか、他の事もやけど。Aさんが僕のこと良いって思ってくれたら、その時改めて交際を申し込みたいんです」
課長が
一気に喋って
私はそれを聞くだけで精一杯だった。
「じゃあ、そういう事で」
『…………』
立ち上がる課長。
これで私たち終わりなんだ…。
「あ、でも」
『…？』
「別に嫌いになったんちゃいますからね！僕はAさんが好きですから！」
『…………』
私はすぐに答えられず。
課長は自分のデスクで荷物をまとめる。
「電気切ってもらいますよ」
内線で電気室に電話をかけ
フロアの電気がパッと消えた。
「あれ、帰らないんすか？」
『…帰ります』
彼氏と彼女じゃなくなった私たち。
課長はエレベーターに向かってスタスタ歩いていく。
「どうぞ」
ボタンを押しながら待ってくれてて
私は駆け足でエレベーターに乗った。
「じゃあ、お疲れ様でした」
ドアが閉まる。
私は急いで”開”ボタンを押した。
『なんで乗らないんですか？』
「………さすがに一緒におるの辛いんで。階段で行きますね」
少し課長は悲しそうに笑って
そこで私は彼をどれだけ振り回していたのか
やっと悟ったんだ。
『……』
亮ちゃんからメッセージが来てた。
でも、今日は返事をする気になれなくて
既読スルーしてそっとアプリを閉じた。
課長に連絡した方がいいのかな。
いやいや、中途半端がいけないんだと
私はその日スマホを開くのを辞めた。
悲しそうな顔が頭から離れない。
その日はあまり眠れなかった。
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sangozygo(プロフ) - やすこさん» やすこさぁぁぁん！いらっしゃいませ！最近書いてないんですけど読んでくれる人がいる限りがんばりまーす (2021年7月9日 16時) (
レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
やすこ(プロフ) - お久しぶりです。また、一人で、キュンキュンしながら一気読みでした。村上さんの優しさがたまらんです。言われたい。大倉氏も年下だけど、いい。すごくいい。貴方の前でしか呑まないです。そして、sangoさんのお酒の知識にいつも勉強になります。また、待ってます。 (2021年7月9日 8時) (レス) id: ece002bc32 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - まりえさん» まりえさん、ありがとうございますっ。何か浮かんできたら課長書きたいなあとは思ってるのですが…予定は未定です。頑張ります(笑) (2021年1月13日 20時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kuraさん» kuraさーん、いつもありがとうございます。年下敬語伊達メガネ、私の好きを詰め込みました(笑) (2021年1月13日 19時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
sangozygo(プロフ) - kururiさん» kururiさん、初めまして。コメントありがとうございますっ。楽しんでもらえたなら幸いです。また良かったらきてくださーい。 (2021年1月13日 19時) (レス) id: 5fab4b2048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sangozygo
| 作成日時：2020年12月23日 20時
