続・3×5=15の取扱説明書(橙)

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橙side





時計を見たらもうすぐお昼。

もう時間やね。
帰らな…。





丸「最後にひとつだけお願いしてもええかな？」




「なに？」





丸「おはなしのリクエスト聞いて欲しい」






「書けるか分かんないけど、いいよ。どんな？」






丸「俺と、年上の人妻が恋に落ちる話」





「え…」




Aさんが固まった。




丸「どんな結末でも構わないから」





丸「せめて、おはなしの中だけでもええから」





丸「Aさんに触れたい」







「…リアル設定？」






丸「いや、それは難しいやろ(笑)」






「そうだね」






丸「とにかく、俺と年上の奥さんが出てくる話やったらあとは任せる」





丸「あ、ごめん。もうひとつ。名古屋にしてもらってええかな？」



「…」





丸「あっ、さらに、ラーメン屋さん出して。せっかくやし」





「…」






丸「Aさんが独身だったらどんだけ良かったかってほんまに思うよ」







「…」






丸「…これ以上は言わへんけど」






「…」






丸「ごめん。全部忘れて」






「…うん」






丸「タクシーで帰るな…じゃあ…」







丸「…さよならAさん」




1000円札置いて



返事も聞かずに店を出た。




聞いたら立ち直れないって




分かっとったから。








もっと早く出会えてたら良かった、


なんて


よくある台詞。


哀しそうなAさんの顔。


でも、言わずにはいられへんかった。




ナゴヤドームに戻って


1人こっそり泣いた。







俺とAさんの恋のおはなし



完成するの待っとるでな。



でもAさんのことやから



ハッピーエンドではなさそうやなぁ。
闇なやつはやめてや(笑)


しまった。

闇なやつはだめって言うとかなかんかったな(笑)






ほんまこの3日間楽しかった。
ありがとうな。
名古屋大好きになった。






さて、名古屋3日目。






頑張りますかっ！！

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