瑠璃色とパーカー3 (青)

その後・06 ページ22

青side


Aから電話かかってきて
慌てて電話とった。

久しぶりのAの声。


夜行バス乗る前やって。


大急ぎでタクシー拾って
新宿向かった。


バスタ着いた。

どこ？
どこにおる？

電話をかけると

４階の待合室やって。

コンビニの前まで行くって。


電話繋いだまま

コンビニに走ると

キャリーバッグにあのパーカー着たAがいた。


髪の毛短なっとる。


俺に気づいた。




電話切った。





キャリーバッグ持って
Aの手首掴んで
何も言わずに
タクシー乗り場へ向かった。



「ちょ、ちょっと…」


「一緒に来て」



「え？え？」



そっから何もお互い喋らずに
タクシー乗って家の近くで下ろしてもらう。

少し歩いてエントランス過ぎて
エレベーター乗った時に



「…前と違う？」

ってAが小さい声で聞いてきた。



「あ、あれから1回引っ越した」


「…」


家着いて

荷物置いて

そこでAの手首から手を離した。


目の前にAがおるけど




全然目合わせてくれへん。




ピアスもネックレスもしとらん。



連れてきたらあかんかったんやろか。



「…A」





「…ん？」





「…ごめん」




「…」





「誕生日一緒におれんくってごめん」


「え？」



「酷いこと言ってごめん」



「…ずっと謝りたかった」



「…」





「…やり直したい」


「…え」




「勝手なことばっか言うとるけど


やり直したいんよ」








「…章大、仕事は？」





「ん。メンバーにも何とかなるわって。

関ジャニ潰れされたら、そんとき考えよって」



「…」





「Aは今彼氏おるん？」

首を何度も横に振る。



「俺のこと…もう…あかん？」

また首を横に振る。





Aが泣いてる。



泣きながら



「…好きに決まってるじゃん」って。




「Aっ」



力いっぱい抱き締めた。



俺も泣いてた。



「章大っ」



「もう離さんよ」

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