70話 ページ34
サラ「その奥には、悲しみが見えた気がしたんだ」
『「!」』
サラ「オトネ……いや、Aもだ。お前達は、小さい頃から大人に、周りに頼らず生きてきた……そのせいで知れなかったんだ……人の大切さを」
『「なに……私達を憐れむの?やめてよ?」』
(こら、オトネ)
『「Aは黙ってて……で、続きは?サラちゃん」』
サラ「私は、ただ助けたかった。それだけだ」
『「なに、やっぱり憐れんで((サラ「そして」…?」』
サラ「お前達に、愛を教えたかった」
『「!!」』
(!!)
サラ「オトネ……愛はな、殺したところで見れないんだ」
『「でも、でもあの時……」』
オトネは昔の記憶を思い出していた。それは、自分の家族を殺した後…初めて他の家族を殺した時だった。
その日、その家族の子供に聞いた。「君は愛を知ってるか?」と。子供は言った。「知らない」と。
オトネはその言葉を聞いた時、「ならいい」と言って子供を殺そうとした。だがその時、邪魔が入ったのだ。
それは、子供の母親が子供を庇うようにして自分が刺されたのだ。オトネは驚き、何故庇ったのか聞いた。そしたら、母親は言ったそうだ。
「そんなの…この子が私の大切な子供だからよ!!」
と……オトネは目を見開き、母親の髪を乱暴に掴みながら聞いた。「それは…愛か?」と。母親は大きな声で言った。
「当たり前よ!!自分の子を愛さない人間なんていない!!!」
そう言ったのだ。オトネはその日、「愛が何たるか」を知った。オトネは「ありがとう」そう言って子供の目の前で母親の首を切った。
その後、子供も殺しオトネは外へ出た。
そしてオトネの頭には、この言葉がインプットされてしまった。
「血を流してまで守られる者こそが……愛だ」
「そして、その愛されている者を殺せば…私にも愛が回ってくる」
そんな間違った言葉を、自分の心に掲げてしまった。
だからAはサラを狙った。現にサラは3回いや、私が見ていない所で、色んな人間に守られていたのかもしれない。
だからオトネはサラを殺し、愛を見ようとした。だが、それはサラ自身に否定されてしまった。
『「……」』
サラ「オトネ……そしてA。生きよう」
『「なんで?」』
サラ「生きて…私達と一緒にここを出るんだ」
『「そんな事しても愛は」』
サラ「ここを無事に出れたら……私がお前に愛を見せる」
『「!ほんと!?」』
サラ「あぁ」
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Rukia (ゆっくりゆる) - な、なんで……ソウさん×すんっ?! いくら面白くても許せんわ(誰目線) (2021年2月27日 18時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 匿名さん» ありがとうございます!課題!!もう頑張りました!!これからも更新頑張りますね! (2020年9月2日 22時) (レス) id: 735f3d0df8 (このIDを非表示/違反報告)
トギリ(プロフ) - 桜彩さん» ありがとうございます!!楽しみだなんて言って貰えて作者は禿げることしか出来ません(??)!! (2020年9月2日 22時) (レス) id: 735f3d0df8 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - トギリさん» お帰りなさい!!(( 課題お疲れ様でした!更新嬉しいです…! これからも応援してます! (2020年8月31日 23時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
桜彩 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2020年8月31日 22時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トギリ | 作成日時:2020年7月28日 18時