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第十五話 魔王ミリム・ナーヴァとの出会い ページ32

鳥の囀りや木々の香り、太陽との出会いによる花の成長。
私は朝が好きだ、澄んだ空気を一番に吸えると思うと嬉しくなる。
朝早は街の皆もほとんど寝ている。リムルもベニマルもほぼ全員が。
私は受動喫煙させたくなくあの丘に行き煙草を吸っている。
しかし、丘への道もそう極端に近いわけではない。朝起きた時は部屋などで吸いたいものなのだ。

外に出て煙草に火をつけ、一口目の空気を口から味わうように出す。小風で煙が一瞬で消える。
風が少しだけ冷たかった、彼女が…魔王が来ると言っているように。

「魔王ミリム…。嗚呼彼女はきっと来る。私は守るのだ、愛おしいものを。」

闘いが好きなわけではない、むしろ血を流し合うし傷つけあうから嫌いだ。
しかし、愛する者を傷つける輩は容赦しない。例え魔王だったとしても。おそらく彼女が来た時魔法を存分に出すだろう、そう考えた私の口元は三日月を描いていた。
残り五本となった煙草は彼女に会った時にとっておこう。そう思い、ポケットに煙草を仕舞った。



ーー
私は巨大な魔力の塊を確認した。おそらく彼女だろう。
急いで門の外に行き、リムルさんと合流した。彼も感じ、住民に被害が及ばないようにしたのであろう。私達は覚悟を決めて、彼女を観察することにした。

人形のように可愛らしい顔に、銀髪のツインテール。その少女は人形のようだった。
私達を見て、急速にスピードを落としたが地面にも周囲にも衝撃波は来ていない。
さすが、魔王となった者。

「はじめまして、私は魔王ミリム・ナーヴァ!
お前達がこの街の中で一番強そうだったから、挨拶に来てやったぞ!」

美しき魔王はそう言った。

私は念のため周囲に被害が及ばないように結界を張った。
もちろん彼女に気付かれないように。幸いにも彼女はまだ気付いていないようだった。
リムルさんは固まっていた。彼は魔王が来るなんて思ってもなかっただろう。

「初めまして…、この街の主リムルと申します。よく、僕達が一番強いと判りましたね」
「お初にお目にかかります、私はリムルさんの街に住ませて頂いてるA
と申します。貴方のような愛らしいお方にお会いできて嬉しゅうございます。」

私とリムルさんは丁寧に挨拶をした、なんせ相手は魔王だったからだ。
もし逆鱗に触れたとしてみたら何をされるかわからなかったからだ。
例え挨拶に来たと言っていてもこの世は油断ならないから。

ーー
次に進む。あ、山北です。

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朱里(プロフ) - 続けてすみません。第十三話のエレンの名前が〇〇〇になってます。意図的だったらすみません (2021年12月11日 19時) (レス) @page27 id: 1848b8e1d2 (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 楽しく読ませていただきました!第四話から出でくる〇〇〇ジンとはどのキャラですか? (2021年12月11日 19時) (レス) @page7 id: 1848b8e1d2 (このIDを非表示/違反報告)
山北(プロフ) - ユトさん» ユト様→ご指摘ありがとうございます。訂正致しましたのでご覧になってまた違和感がありましたらご指摘お願い致します! (2019年4月14日 19時) (レス) id: 79f5829be5 (このIDを非表示/違反報告)
ユト(プロフ) - とても面白いです!あと、ミリムの名前は、ミリム・ナーヴァですので訂正お願いします。 (2019年4月13日 6時) (レス) id: 7c4b452e79 (このIDを非表示/違反報告)
山北(プロフ) - 暇人114514号さん» 暇人114514号様→いつも読んで頂き有難う御座います。名前が同じとは光栄です笑 また、更新していくのでもしよろしければ又宜しく願い致します笑 (2019年4月4日 17時) (レス) id: 760c82b915 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山北 | 作成日時:2019年3月20日 0時

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