影山飛雄は番犬である【ハイキュー】 (ページ12)

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ジャンプサーブページ12

飛雄はボールを何回か地面に突いた後、ボールを高く上げ、ジャンプする。
これって…

『わぁ…』

思わず声が漏れた。
すごく綺麗なフォームのジャンプサーブ。
及川さんみたいなサーブだ……すごいなぁ。

日向はそれを取れずに避ける。

影山「それの、どこが去年と違うんだ？」

日向「ッ、もう一本！」

『と、飛雄？そろそろこの辺にして…』

飛雄は構わず続ける。
うぅ…バレーの事になると言うこと聞いてくれないよね…

日向は飛雄のサーブを取ろうとするも、腕にバウンドして別の方向へ飛んで行く。
そしてボールは教頭先生の方へ直撃。

『あッ！！』

影山「ヤベッ、スンマセーー」

宙を舞う黒い何か。

“ヅラ”だ。

そのヅラは澤村さんの頭に乗っかった。

教頭「澤村くん…ちょっといいかな」

澤村「…ハイ」

大丈夫かな…

________

____

しばらく。

澤村「…何も見なかった事にしろ、いいな？」

澤村さんの低い声に私は大きくうなづく。
しかし、日向と飛雄は澤村さんの話を遮り、喋り始める。

『ちょっと飛雄、日向ーー』

澤村「ちょっと聞いて欲しいんだけどさ…」

声低ッ！
私は思わず少し後ずさった。

澤村「烏野は、昔１回だけ全国へ行った。それくらいの強豪校だった。でも、最近では良くてベスト8。強くも、弱くもない。そんな中他校から付いたあだ名は」

カラスの鳴き声が響く。

澤村「“落ちた強豪”“飛べない烏”」

『ッ』

澤村「もう一度、全国へ行く。“飛べない烏”なんて呼ばせない」

澤村さん…

澤村「その為にはねぇ、やっぱりチーム一丸とならなきゃいけないし、教頭にも目をつけられたくないんだよ」

な、なんかヤバそう…
すると菅原さんが静かに私の手を取って下がらせた。

澤村「中学の時はネットを挟んだ敵同士だとしても、こっちでは味方同士なのを自覚しなさいって

言ってんのね」

「「ッ！！」」

こ、怖ぁ…！！
澤村さんは飛雄と日向の入部届けを額に押し付け、体育館の外へ出す。

澤村「互いがチームメイトだと自覚するまで、部活には参加させない」

えぇぇぇぇぇぇ！？