【募集企画】東方幻想記録物語 3巻

取引　畔 ページ18

「お初にお目にかかる。私はヴァネッサ・ミストラル。錬金術師兼医者だ。君のことはパチェから聞いているよ。仲西畔くん？」
目の前にいる少女を裏では警戒人物として、表ではヤブ医者野郎として見る。
起き上がろうとしたが、痛みで動けないため、溜め息をつきある魔法を解除する。
この力は嫌いだ。
だが、今はそんな事を言っている暇は
ない。
さぁ、秘密兵器を使ってやろうじゃない！

「＿＿パージ」


耳元で一枚の分厚いガラスが割れる音が鳴り、痛みや傷が一瞬で消える。
これで当分の間体が麻痺を起こし痛みを感じないだろう。
パージは三段階あり、今解除したのは一段階のみだ。全て解除してしまうと正気を失い全てを失うまで、あばれるのだ。
「実に興味深い！今、君は何をしたのだい！？」
キラキラと純粋な瞳で私の肩を持つ。

私は胸を撫で下ろし、良かった。と安心した。昔の様にはならずに済んだようだな。
「私の実験台になってはくれないか！」
「……………。 条件がある。」
輝く目のまま詰めよってくるヴァネッサを落ち着かせ、悪党の笑みを浮かべる。
「条件は簡単だ。中にいる餓鬼のところまで案内しろ。」
中は珠城と妖夢が探索しているはずだ。妖夢ならギリギリ大丈夫だが、珠城は確実に終わる。
それが今、私の中で一番怖い事だ。

協力　夏→←白銀の錬金術師と餓鬼

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