【派生作品】混血の彼女は今日も今日とて空を飛ぶ 2

2/△:御守り　5 ページ6

暫くの間鈴花と雑談を交わしていると、
遥が花を連れてうちらの所までやって来た。

「お待たせ……花、
　君から見て右手側にいるのが鈴花さん、
　そのすぐ左にアリサが、座っている」
「えぇっと……その……私！花って言います！
　アリサさんも、鈴花さんも！
　わ、わざわざ私のために時間を使っていただき
　本当にありがとうございます！」

しどろもどろしながらも大きくめの声でうちと鈴花にお礼の言葉を述べる花。

「う、ううん、私がやりたくてやった事だから……
　花ちゃんは気にしなくても大丈夫……だよ？」
「本当にやりたくなかったら首は突っ込まん」

うちと鈴花がそれぞれ言うと、
花は、ニッコリとはにかむ。

「んで、これが用意した御守り」

言葉を言いながらポケットから
翡翠でできた勾玉を取り出し、花に差し出す。

「無くすなよ？これ、かなり貴重な素材を使ってる」
「えっ、いや……そ、そんなに高価なもの……」
「いいから受け取れ！」

遠慮気味な花に対して無理矢理勾玉を押しつる。

「それはね、
　アリサちゃんのお気に入りの
　鉱石を使ったものだから、受け取ってあげて？」
「……わ、分かりました！
　これ、一生大切にします！」

大切にしてもらえるのは助かるが……。
一生って、少し重くないか……？
まっ、花がそれで満足するならいいか……。

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