後輩の妹 (水溜りボンド・トミー)

45.髪飾り ページ45

「あ、そうだ。カンタやPさんやキイチやまんずも必死に、Aちゃんのこと探してるから、連絡しとかないと。」


そう言い、スマホを取り出し電話した。





そして、家に着くと、


0時を過ぎていた。





帰ってからすぐに、


Aちゃんは皆に謝って、


部屋に戻って行った。





Aちゃんが部屋に戻ったのを確認して、


俺は、皆にさっき公園であった


出来事を話した。





皆驚いていて、


Aちゃんを心配していた。





リビングで話していると、


階段を駆け下りる音が聞こえた。





リビングには、


Aちゃん以外の5人がいるから、


すぐにAちゃんだと分かった。





Pさんと俺は、


Aちゃんが向かった、玄関へ行く。


｢A？」


「どうしたの？」


慌てて靴を履いている


Aちゃんに問いかけた。





『結莉に貸してもらった髪飾り落としちゃったみたいだから探してくる。』


Aちゃんは、一息でそう言うと、


玄関のドアに手をかけた。


が、そのまま固まっていた。





...外に出るのが怖いんだろう。


あんな怖い思いしたもんな...。





Aちゃんの足が、手が、震えていた。


後ろを向いているが、


泣いているのが分かった。





...俺は、なんて声をかけてやればいいか。。





「A。」


Pさんが最初に口を開いた。


「無理しなくていいよ。」


そうPさんは言うと、


Aちゃんを連れて、部屋に戻った。





入れ違いに玄関に来たカンタに、


「俺、ちょっと、髪飾り探してくる。」


と、言い、家を出た。

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