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44.公園 ページ44

なんかの勘が働いて、


駅から少しのところにある


裏道を探してみた。


薄暗いし、


人通りが全く無い裏道。





こんなとこにはさすがにいねぇよな...。


なんて思いながら、探していると、





『いや...やめて...!!』


と、大きな叫び声が聞こえた。





...この声、、


Aちゃん...?





俺は急いで声のした方へ


走り、公園にたどり着いた。





公園に入ると、


ベンチに押し倒されているAちゃんが。


Aちゃんの上に馬乗りになっている男が。





俺は咄嗟に声を荒らげた。


「おい、てめぇ何やってんだよ。」





俺は男に近づいて、


ドンッ


男を突き飛ばした。





「いってぇな!お前なんだよ!」


男は、尻もちをついたまま、


俺を見上げる。


「何?俺にぶっ飛ばされたいの?」


キッと睨みつけると、


「チッ」


と、男は舌打ちをして


走って、逃げて行った。





Aちゃんは泣いていた。


「Aちゃん、大丈夫?」


俺が問いかけると、


『...グズッ...』


何も言えず泣いたまま。


「...怖い思いさせて、ごめんな。俺がもっと早くAちゃん見つけてれば...。」





もっと早く


帰ってきてないことに気づいてれば...


もっと早く


この公園を探していれば...





俺の言葉にAちゃんは、


ただただ首を横に振った。





「起きれるか?」


少し落ち着いたのか、


Aちゃんが、起き上がった。


「大丈夫?」


俺がそう聞くと、


『...ありがとうございます。』


と、Aちゃんが言った。





俺はAちゃんの


頭を撫でてやろうと思ったが、


男に乱暴されそうになった後で、


男に触れられるのは嫌かもしれない...


と思い、すぐに手を下ろした。





「帰ろっか。」


俺の言葉に


『...はい。』


と言うAちゃん。





帰り道、


特に気の利いた言葉を


掛けてやることも出来なかった...





なんか俺、無力だな...。

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設定タグ:水溜りボンド , トミー , YouTuber   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - キョロさん» ありがとうございます♪いつか書けるように頑張ります!! (2018年9月24日 12時) (レス) id: 014937c44e (このIDを非表示/違反報告)
キョロ(プロフ) - シリーズ全部読んでました!トミー視点でのお話も素敵ですね!いつか2人がお付き合いしてからのお話も読んでみたいです! (2018年9月22日 23時) (レス) id: 30fe219f04 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 知乃さん» ありがとうございます(^-^)兄の先輩では明かされなかった部分を明かしていこうと思います♪もっと楽しんで貰えるように頑張ります! (2018年9月18日 4時) (レス) id: 158910ed9d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます♪更新頑張ります!! (2018年9月18日 4時) (レス) id: 158910ed9d (このIDを非表示/違反報告)
知乃 - あのシーンはどーゆー展開でああなったんだろって思うところとか沢山あったのでトミー視点で知れてよかったです!!!渚さんの作品すごく面白くてもう既に投票してあるのに、ついつい更新される度に押しちゃうんですよね汗笑笑次の更新も楽しみにしてますっ!! (2018年9月18日 1時) (レス) id: 713d1b935d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年8月28日 20時

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