兄の先輩 (水溜りボンド・トミー) (ページ22)

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22.手料理ページ22

数十分後、

「おー良い匂いがする。」

編集を終えたトミーさんが、

匂いに気付き、こちらへ向かってくる。

『もう、すぐ出来ますよ。』

私は盛りつけをしていると、

「おーうまそう！！」

ふふ♪

うまそうと褒められてそれだけで嬉しくなる私。

『出来ましたよ。』

私がテーブルへ持って行こうとすると、

「あ、俺持ってくよ。」

トミーさんが言い、テーブルまで運んでくれた。

『ありがとうございます。』

私は運んでくれたお礼を言い、席に座る。

「いただきます。」

トミーさんはお料理を口に運ぶ。

無言でそれを見つめる私。

「すげぇ、うめぇ！」

と言い、食べ進めていくトミーさん。

『良かったです...//』

トミーさんに褒められて恥ずかしくなり、

私も食べ始めることに、

トミーさんと2人っきりで、

トミーさんと向かい合って食べるご飯。

緊張し過ぎて、味が分からなかった。

「Aちゃんって料理うまいのな。」

『小さい頃からお母さんのお手伝いしてたから、簡単なものなら...でも味に自身はないです...。』

「え！すげぇ美味いじゃん！！もっと自信持ちなよ。」

トミーさんすごい褒めてくれた。

「あー本当美味しかった！また作ってな？」

ニコッと笑っていうトミーさん。

『私のでよければ...//』

「......。」

私の言葉を聞いて、

トミーさんが小さい声でボソッっと何か言っていたけど、

聞こえなかった。

聞き返そうとしたけど、

トミーさんは食器を持ってキッチンへ行ってしまった。

食器を洗おうとするトミーさんに、

『あ、私洗うんで大丈夫ですよ。』

と言うけど、

「洗いもんくらいやるよ。料理作ってくれたお礼。」

と言って、洗ってくれた。

『ありがとうございます。』

小声でボソッっと呟いた言葉が何か気になったけど、

トミーさんの優しさにニヤニヤしていたら、忘れてしまっていた。