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転校生入りまーす ページ2

「席につけ、転校生を紹介する」

 入ってきて早々相澤先生がカミングアウトする。もちろんクラスは騒がしくなった。

 俺――常闇踏陰は頬杖をついてそんな光景を見ていた。興味はあるが声をあげるほどのものではない。

 開いているドアから入ってきたのは、長い三つ編みを下げた少女だった。

「今日からA組に入る千里Aだ。千里、あいさつしろ」

 少女がスケッチブックに何かを書くと、くるりとこちらに向けた。

 これからよろしくお願いします

 クラス全員があれっ、口で言わないのかな? と疑問に思っただろう。無論、俺もだ。

 混乱しているのを察したのか、相澤先生が付け足すように言った。

「この通り、こいつは話すことが出来ない。なお、手話は通じないから紙での会話になると思っていてくれ。以上だ、授業を始める」

 ……説明短すぎないか? それは個性ゆえなのか、情報ぐらい教えてくれたっていいだろうに。

 そんなことはお構いなしに、少女が窓辺の席に座ると授業がすぐに始まった。

・◦・◦・◦

 休み時間になった瞬間、彼女の周りに人だかりができた。席が近いからすごくうるさい。騒々しいのは嫌いなんだ。

 好きなもの、どこから来たの、などなど。どとうの質問ラッシュに彼女はついていけず、顔は戸惑っていた。もはやどの答えを書けばいいのか分からなくなっている。

 なんだかかわいそうだから、俺は立ち上がってその集団に混ざって言った。

「なあ、そんなに質問浴びせたら答えるにも答えられないぞ。一人ずつにしろ」

 その瞬間、彼女と目があった。

 彼女は魔法でも見たように目をまるくした。そりゃそうか。俺の顔は黒い鳥みたいだから、そんな反応するのは当然だ。

 しかし、その後が問題だった。

 彼女が椅子から離れたかと思うと、一直線に俺に飛び込んできたのだ。ご丁寧に首に腕をまわして。

 はああぁぁあ!?

 表情にこそ出さなかったが、俺はすごく混乱した。というか一瞬しめられるかと……。

 女子に触れるの、何気に初めてだ。

 思い切り抱き締められた後、彼女は俺の手をとってメチャクチャ振った。目を輝かせた満面の笑みで。

 ……俺はどうすればいい!

 その光景を見たクラス全員は見事にポカンとしていた。上鳴がウソだろ、みたいな顔をする。

「常闇、お前……彼女いたのか!!」

小さいときに→←せってい



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ちづる(プロフ) - いきなりリプ失礼します。キャラクターたちの心情や常闇くんの優しさ、夢主ちゃんの考え方めちゃくちゃ好きだと思いました。続編が読みたいのが本心なのですが... (2021年5月10日 5時) (レス) id: 97693b4be7 (このIDを非表示/違反報告)
ホープローズ - 速報!本日は私、ホープローズの誕生日なのでヴィラン連合・プロヒーロー・ヒーローの卵達からの祝いの言葉を貰いたいです。お願いします。 (2019年8月23日 12時) (レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
はづき(プロフ) - 常闇くん。常闇くん。ホントに好きです。大好きです。最高かよ( ˙-˙ ) (2019年7月31日 12時) (レス) id: 6ca8581b98 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - んぱ(・-・)!← (2019年6月18日 22時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
響香(プロフ) - 常闇くんチョー好きです!これからも宜しくお願いします! (2019年6月12日 17時) (レス) id: b61ceed5ed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蔦虎 | 作成日時:2018年4月22日 0時

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