大好きな君からの手紙【オリジナル短編集】

ー ページ3

俺、まだ死にたくないよ。

アカリとずっと、ずっと一緒にいたい。

でも、もう無理なんだ。

ごめんな。

もう俺に残された時間は少ない。

だから、最期まで笑ってたいんだ。

そのうち、起き上がれなくなって、お前を抱きしめてやることも、

涙を拭ってやることも出来なくなる。

そんな俺が憎くて歯痒くて、

お前の未来を願うことすらできない俺は、本当にクズだ。


顔も知らない誰かにお前を譲るのは癪だから、一生涯の親友にアカリを任せます。

アカリのこと頼んだぞ。

俺が幸せにしたかったけど、正直もう、お前を幸せにできるほど俺の体は強くない。

でも、最期まであがいて。

ボロボロになってもあがくって決めた。

アカリが生きて欲しいと望むなら、生きて生きて、現界まで生ききってから逝くよ。

だからお前も、最期まで生ききってからこいよ。

10年後とかにきたら怒るからな。

20年30年、40年50年。

たっくさん生きて会いにこいよ。

そしたら、たくさん思い出聞かせてくれよ。

だから、たくさん生きろ。

俺が羨ましくなるくらい生きろ。

人生エンジョイしてからこい。


俺との、約束だ。

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