大好きな君からの手紙【オリジナル短編集】

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俺が最後に愛した人がアカリだったのは、神様の運命なのかな。

だって俺、お前がいなかったらとっくに安楽ﾀﾋ選んでた。

薬の副作用は辛いし、他のやつらみたいにカラオケも遊園地も行けない。

生きるのを諦めてたと思う。

お前がいたから、ここまで頑張って来れた。

ありがとう。

もういっそ早くﾀﾋにたいって言った俺にお前は、

「何バカな事言ってんの、生きてよ…一緒にいて……！！」

って言ったよな？

ごめんなぁ……一緒にいてやれなくて。

出来ることなら、一生一緒にいてやりたかった。

ウェディングドレス、着せてやれなくてごめん。

ずっと、着てみたいって言ってたもんな。

ドレス着たアカリ、絶対綺麗なんだろうなぁ。

見たかったなぁ。

出来ることなら、一番近くで見たかった。

お前の隣で。

ありふれた幸せでさえ、今の俺には夢だからな。


俺には叶えられなかったありふれた幸せを、アカリには感じて欲しい。

俺の事は忘れて、他のやつと恋愛して、着たがってたウェディングドレスも着て、可愛い子供を授かって、沢山愛してあげて。

でも、時々でいいから、俺の事、思い出して。


……なんて、物語のキャラクターなんかは言うんだろうけど。

俺は物語のキャラクターみたいにかっこよく忘れてなんて言えないから。

忘れないで。ずっとずっと愛して。

お前が他のやつと結婚するなんて考えるだけで嫌になりそうだ。

だから、俺の事を忘れないで。

お願いだから、ずっと俺の事好きでいて。

他のやつの隣で、一生で一番綺麗にならないで。

俺の隣で、一番綺麗になって。


俺のワガママだけど、ずっとずっと、俺のものでいて。

俺はずっと、お前の事が好きだから。

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