相談。 ページ15
「____いや、おかしいだろ。断る理由無いだろ、絶対」
茶屋にて。
私の相談を最後まで聞き終えた善逸がそう吐き捨ててから最後の団子を口に頬張った。
「そりゃア、Aが過去に色々あったこととかさぁ、自分に自信が無いっていうのも分かるけどさ、でも相手炭治郎だろ?超優良物件だと思うけどなぁ、俺は」
「そういう言い方はどうなの」
「いやいや!同性の俺から見ても、炭治郎は真面目だし浮ついたところもないし、良い奴だって言ってんの!友達としての贔屓目無しで、炭治郎はほんと優しくて良い奴だよ。まあ良い奴過ぎて、一緒いるとなんか自分が汚く思えてくるところはあるけど......」
「あ、それは、すごく分かる」
「まじか、やっぱ俺だけじゃなかったか」
善逸とは変に気が合う。多分私と善逸は、
善逸は軽いように見えて、言わないで欲しいと口止めしたことは絶対他人に言わないし信用のできる人だ。だから相談した。他人からの好意を打ち明けるのはどうかとも思ったが__それも共通の知り合いに__それもこれも、善逸を信頼しての相談内容である。
そして私のことも、炭治郎のこともよく知っている善逸は、私が間違っていると言った。
「炭治郎はさ、良い意味でも悪い意味でも真っ直ぐなんだよ。しかも言ってることが正しいから、心に折り合いが付けられない相手の心にすんごい刺さること言うんだよな......」
「うん、色々刺さる」
「しかもあの炭治郎からの愛か......なんか、ご愁傷さまって感じだな。お前多分逃げられないぞ」
「うっ......」
問題なのは、私が心の底から炭治郎を嫌っていないことだ。嫌っていないどころかかなり好感度が高いので、距離を詰められても手を握られても抱き締められても嫌な気持ちがしない。だから、炭治郎にはそれが筒抜けで......
「っていうか、聞いてる限りAも炭治郎のこと好きなんじゃないの?恋仲になってみればいいじゃん」
「え?いや、好きっていうか......嫌いじゃない、って感じなの」
「抱き締められて嫌な気持ちしなかった?普通、なんとも思ってない奴に抱き締められたら気持ち悪いんじゃない?」
「それが分かってるならなんで女の子にしょっちゅう絡みに行くの?」
「う、うるさいなぁあ!!最近はやってないだろぉぉお!?」
2120人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さざんか(プロフ) - 外で思いだすだけでキュンキュンして泣きそうになります…素敵な作品をありがとうございます!新作アンケも失礼しました…! (2020年11月14日 0時) (レス) id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 久しぶりに心から焦がれる素晴らしい作品に出会えて嬉しいです^ - ^本格的に冷え込む季節となりましたので、体調にはお気をつけてお過ごし下さいませ.更新を心待ちにしております (2020年11月13日 0時) (レス) id: e9e3f41ae9 (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 初めまして、めっちゃ面白いです!!すごくキュンとしますっ/// 炭治郎の態度の急変…切ないです(泣)続き気になりすぎます…!!続編も全集中で拝読したいです(*^▽^)/★*☆♪応援しております!! (2020年11月11日 2時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 更新大変だと思いますが、とても楽しみにしています。これからも応援していますね。新作アンケート…冨岡さん好きなので、お願いしたいです。 (2020年11月7日 6時) (レス) id: 91f917202d (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 久々にドキドキする話でした、、続き楽しみです! (2020年11月6日 20時) (レス) id: f83c25335c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:子@さぶ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8ef4f72c271/
作成日時:2020年10月24日 12時