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時雨side
目が覚めると、そこにはあるはずのない天井があって、ふかふかの布団の中だった。
「あ、やっと起きましたね!」
びっくりした……
なんか地味そうな人が私が起きた途端叫んだ。
そのまま廊下に出て全力疾走して行った。
ていうか今の制服………真選組!?
早くここを出ないと!
いやでも助けてくれたんだし、布団ぐらい片付けないと__
「おお!目が覚めたか!」
「……!!」
とっても人の良さそうなゴリラによく似ている方がやってきた。その後ろには鋭い眼光を秘めた三白眼の黒髪V字の方と、気だるそうな雰囲気の栗色の髪の方がいた。
「いやぁ、三日も眠ってるもんだから俺達もびっくりしたよ!なぁ、トシ!」
「あぁ、そうだな」
こちらを探るような疑い深い目でとてもそう思っているとは思えないことを言っている。
「土方さん、怖がってまさァ」
「い、いえ!全然そんなことは!」
「だとよ、総悟」
「チッ」
「チッてなんだよ!チッって!」
「ま、まぁ落ち着け、二人とも。ほら、戸惑ってるじゃないか」
苦笑いでもしておくか
「……で、早速だが先日の前川一派殺人事件の犯人はおまえか?」
「前川……?」
「そうだ。攘夷志士の前川一派だ」
「……知らない」
「本当か」
「………本当」
しばらくこの黒髪さんに睨まれていたが、ゴリラさんが助けてくれ、今日はもうお開き?になった。
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作者名:花遥 | 作成日時:2019年10月3日 22時