【文スト】転生したら悪女と一緒だった件

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「トリップ……？本当？本当に、トリップなの！？やったぁ！！」

トリップ。

それはこの世界にへきえきとする人間ならだれでもが夢見るであろう甘美な響き。

あなたはそのトリップする権利が目の前に現れたのなら、この少女のようにもろ手を上げて喜ぶだろうか。

それとも、

「……あれ？君はあまりうれしそうじゃないね」

私のように、大してうれしくはないと思うだろうか。

「いえ、そんなことは」

思ってもいないことを口にしてみる。

私とこのピンク少女を不手際で死なせてしまったとしてトリップさせてくれる打という、使い古されたネタを説明してくれた、目の雨のショタ天使はそういう私に対して可愛らしく小首をかしげた。

「うーん、うれしそうじゃなさそうなんだけどなぁ……ま、いっか！君たちはこれから、文ストの世界に転生しまーす！」

文スト。

前世で縁のあった人物が好きだったため、私も読んでみたらどっぷりとはまり込んでしまった作品。

ぶっちゃけ、ポートマフィアなどは危なさそうなので文ストのセカイくらいならポケモンあたりにでも飛ばしてほしいと思ってしまうのだが……。

「ま。いいか」

せいぜい、トリップ生活を楽しむとしよう。執筆状態：連載中