＊ ページ14
「俺と結婚してください」
「え？」
差し出された言葉と小さな箱の中身
私は今、現実を受け止めきれないでいる
口を開けたままフリーズしていると
顔の前で手を振るバーノン
「はっ！ びっくりした ドッキリ？」
「違う。俺と結婚しよう」
私の手を握るバーノン
その瞳は真剣で
「なん、で」
目をそらせない
「Aが好きだから」
突然のプロポーズより衝撃的なもの、何か知ってる？
全然そんな感じなかった4年の仲の同期に告白されることだよ
「ま、じ？」
「うん。好き」
握っていた手が離れてバーノンは箱の中身を手に取る
それがやけにスローモーションに見えた
「ま、待って！なんで？い、いつから私のこと好きなの？！」
「4年前の春から」
「最初から？！」
「うん 最初から、ずっと、好き」
「まっ、ちょ」
急に沸騰したみたいに体が熱くなってきた
「顔真っ赤だ」
「は、はずかしぃ」
顔をそらす
「ははは、かわいい」
なんて笑って言うから ほんとにコイツが告白した側かよとチラ見すると 愛しいものを見る目をしてるからもっと恥ずかしくなってしまった
「やめてよ…」
「Aは？俺のこと好きじゃない？」
また私の手を握る
落ち着け心臓
「わかんない」
「じゃあこれから好きになって」
握っていた私の手の甲にキスをした
そしてすっかり存在を抹消していた小さな箱の中身、ダイヤがついた指輪が私の薬指に向かってくる
「ま、ままま待って」
右手でバーノンの手を掴んで抵抗してみる
これを受け入れたら取り返しがつかなくなる気がする そんな気がする
「気が早くないですか？！」
「親にも挨拶したんだから指輪くらいないとおかしいと思われるんじゃない」
「それもそうかも…？」
いや、違うそうじゃない
そもそも結婚しないって話を私はしようと思ってたわけで
「お、ピッタリだ さすがシュアヒョン」
考えてる間に私の左手薬指で輝くダイヤ
「ぎゃあああああ」
鳥の巣頭で悲鳴をあげる私
嬉しそうにうなずくバーノン
「だからシュアヒョンって誰ぇぇぇぇぇ」
私の叫びは宇宙に届いたという
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 854人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
豆大福(プロフ) - なのさん» ありがとうございます〜！嬉しすぎます。ずっと仕舞い込まれていた指輪だったので日の目をみられてよかったです。沼へようこそ！！ (9月6日 0時) (
レス) id: 7b8702f689 (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - 指輪の住所が正式に私の薬指に、っていうセリフちょーーーーーー好きです！！！！え、何この表現って思いました。天才すぎます。なんだろう、なんかすごく素敵な表現ですよね。どんどんハンソルの沼に追いやられて落ちました、、、表現力最高です！ (8月26日 19時) (レス) id: c8ce101485 (このIDを非表示/違反報告)
豆大福(プロフ) - SSR社畜さん» はじめまして。とても嬉しいコメントありがとうございます。そんなに思っていただけるなんて...！悩みながら書いた甲斐がありました！数少ないですが他の作品も楽しんでもらえたら嬉しいです。 (8月3日 21時) (レス) id: dcf3925870 (このIDを非表示/違反報告)
SSR社畜 - なんなら他グルペンだし、セブチあまり詳しくないのに読んでしまいました。正直一字一字大切に読んでしまうくらい面白かったです。ちょっとセブチ勉強して、豆大福さんの作品読破してきます。本当に幸せな気持ちです。ありがとうございました。 (7月28日 11時) (レス) @page50 id: 1d6122fb3f (このIDを非表示/違反報告)
towa(プロフ) - 豆大福さん» ミンギュの日にお返事いただいてましたね、うれしいです。読んでいただいてたんですね…！ありがとうございます。これからもお話拝見いたします。お体にご自愛くださいませ。 (2023年4月11日 20時) (レス) id: fa21bc1285 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：豆大福 | 作成日時：2022年12月11日 21時
