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「というわけで、多数決の結果、夏休みの間だけAをプロヒーローの元に預けるで決定で」
「いや、ちょっとまって！！？私の意見は！？」
「…3対1で決定」
蝉の鳴き声が小さく響き渡る。
テレビの音が少量だが聞こえる。
また、オールマイトの活躍だとか、なんとか。
憧れの的であるオールマイトの姿に私もいつかあんな風なヒーローになりたいな。なんて。
そんなことを呑気に考えていたら父、母、祖父の真面目な顔が私へと向けられた。
真剣な表情に先程の会議の結果が出たのであろうと素直に耳を傾けると、冒頭の会話へと繋がるのであった。
聞けば、これから始まる夏休みの１ヶ月の間、父と母は海外出張へ。
祖父は、ヒーロー育成のために県外へ仕事に行くため家を留守にするのだとか。
元々は、無個性である祖母に預けられる予定だったのだが、このスナイパーという私の個性が発覚した以上、不安要素が強い。
なら、知り合いのヒーローに預けて護身術の訓練もお願いしてみたらいいのでは？
なんて、私の意見無視な案が当選してしまったのである。
3人の決定に必要ないと反発をする。
身を守る為とはいえ祖父に昔から体術を習ってきたのだから今更感が拭えないし、現に必要ないだろう。
それに、祖父の所有地である山でよく遊んでいるのだ。体力だってそこそこある。
必死に、どうにかしてこの現実を打破しようと訴えてみるも聞き入れてくれなかった父親達の手によって私は、Ｎｏ.2ヒーローのエンデヴァーの家に預けられることになった。
解せぬ。
遠くで蝉の声が木霊する。
18時は過ぎている時刻なのだがまだまだ空は青い色を見せる。
暑い熱がベッタリと体を撫で回す。
さようなら、私の夏休みライフ。
父の車に乗せられて自分の通う小学校の隣の学区であろう地区へと連れてこられる。
小学校の終業式を終えたその日に大量の衣服と夏休みの宿題セット、お泊まり用の必要な物を詰め込まれた、鞄2つとリュックサック1つを持たされ大きな和風豪邸の入口に立たされた。
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砂時計(プロフ) - yuikaさん» コメントありがとうございます。この度はこの作品を見つけて下さり嬉しい限りでございます。そのお言葉を糧に細々と更新をしていこうと思ってますっ、これからも何卒お付き合いのほどお願いします(〃▽〃) (2021年8月19日 20時) (
レス) id: 3e29fdde61 (このIDを非表示/違反報告)
yuika(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！思わず一気に読んでしまいました、、、！これからも頑張ってください！！！ (2020年3月29日 15時) (レス) id: 090e0c37e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂時計
| 作成日時：2020年1月21日 1時
