01 ページ3
小学6年生になった暑い夏のある日、
あと、数日すれば学校が夏休みになるという飛躍する気持ちを抑えながら家へと帰宅路を父と歩いていた。
暑い暑い熱が体へとまとわりつく。
生ぬるい風が頬を撫でる。
早く、涼しい我が家へ帰ろうと足を少しいそがせる。
そんな中、ふと、夏祭りのポスターが目に飛び込んできた。
吸い込まれるかのように視界の中に広がる。
今まで、行きたいとも思ったことのなかったお祭りになぜか興味が注がれた。
隣を歩いていた父が急に立ち止まった私に不思議そうに視線を向ける。
父は、どうかしたのか？
と、問いかけを投げるが今の私にはその問い自体が届いていなかった。
ぼんやりとポスターを見つめる自身。
夏祭りをイメージするとなぜか射的が強く頭に残ったのを今でも覚えている。
とても、懐かしい気持ちが体の奥底から込み上げるように襲ってくる。
頭の中で何かが必死に訴えているのを感じた次の瞬間、
「…ひっえ！？」
どろっという効果音とともに自身の右腕の皮膚が融け落ちる感覚に陥る。
どろどろした肌は何かに形を変えようとしているのが見える。
既視感を覚えた。
そう、母が個性を使用している時にもこんな感じに肌が崩れ落ちていたのを瞬時に脳が思い出す。
そして、出来上がったものが手に落ちる。
妙にしっくりくる触感に涙が溢れ出そうになる。
理由はわかんないけど待ち望んでいたかのように気持ちが向上する。
すぐに自身の個性で造られた拳銃であることがわかった。
それからのことはあまり詳しくは覚えてはいないが、父が私の手にする物を見た瞬間、大きく焦り出したのをスタートにあれやこれやと話は進んで行った。
その結果、私の個性はスナイパーという狙撃武器を造りだし、遠くでも見透せ狙撃手になるにはうってつけの複合型個性であることがわかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
砂時計(プロフ) - yuikaさん» コメントありがとうございます。この度はこの作品を見つけて下さり嬉しい限りでございます。そのお言葉を糧に細々と更新をしていこうと思ってますっ、これからも何卒お付き合いのほどお願いします(〃▽〃) (2021年8月19日 20時) (
レス) id: 3e29fdde61 (このIDを非表示/違反報告)
yuika(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！思わず一気に読んでしまいました、、、！これからも頑張ってください！！！ (2020年3月29日 15時) (レス) id: 090e0c37e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：砂時計
| 作成日時：2020年1月21日 1時
