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個性とは、この世界に住む人口の8割の人間が手に持つ超常能力のことをさす言葉である。
8割の人間がそんな能力を手にすると、中には悪用しようとする人間もでてくるわけで、私利私欲のために他人を傷つけ、個性を使用する輩を世間一般的に、敵という。
そんな敵から我々市民を個性を使用して守ってくれる職業の人をヒーローと呼ぶのだ。
そう、所謂正義の味方である。
敵を圧倒的な力でねじ伏せるヒーローは憧れの的であり、
世の子どもたちは、将来の夢についてもちろん、ヒーローと口を揃えて答えるのだ。
かくいう私も、その中のひとりに入っていた。
名前は、遠見A。
私にはなぜだかわからないが前世の記憶というものが備わっていた。
所謂、2回目の人生なのである。
普通ならそんな非現実的なことあるはずないし、初めこそ疑っていたのだが妙にしっくりくる記憶に最近は納得することにしている。
疑いながら毎日を過ごすのが疲れたというのが一番の理由でもあるが。
もちろん、全てが全て覚えている訳では無い。
断片的なものだがなんとなく覚えているという程度である。
しかし、知識も作法も勉学も見たら、これはあれだな、と思い出せる程、知識方面に関してはたくさんのことを覚えていた。
前世の私は頭が良かったのかもしれない。
そして、前世の世界では、個性という名の力もヒーローという憧れの職業も敵という悪も存在しないというのが最大の違いである。
どちらかと言えば、それらの存在が1番私を驚かせた。
前世では、病院を経営する医者の家系に生まれ親からの重圧に耐えながらも学生生活を生き抜いていたはず。
だからなのかもしれない。
個性という力で誰かに手を差し伸べれる、非現実なヒーローの姿に憧れを抱かずにいられなかった。
私は、4歳の時に世間の子どもたち同様に個性が発動した。
友達とかくれんぼという遊びをしている最中に隠れている友人を全員一瞬で見つけるという早業に個性が発動したのだと周りが騒ぎ立てたのが始まりだった気がする。
そう、父と同じように遠くのものが見えるという千里眼の個性であった。
その結果、私の個性は千里眼になったのだが、それには少しだけ語弊があった。
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砂時計(プロフ) - yuikaさん» コメントありがとうございます。この度はこの作品を見つけて下さり嬉しい限りでございます。そのお言葉を糧に細々と更新をしていこうと思ってますっ、これからも何卒お付き合いのほどお願いします(〃▽〃) (2021年8月19日 20時) (
レス) id: 3e29fdde61 (このIDを非表示/違反報告)
yuika(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！思わず一気に読んでしまいました、、、！これからも頑張ってください！！！ (2020年3月29日 15時) (レス) id: 090e0c37e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂時計
| 作成日時：2020年1月21日 1時
