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その日、俺は小学校で宿題を出された。
「お母さん、お父さんが笑ってる似顔絵を描いてきてくださ〜い！」
にこにこと能天気に笑った先生に、思わず悪態をつきそうになった。
親の似顔絵。
しかも笑顔？
親ではないが保護者ではあるあの女。
俺はその頃まだ一度もアヨンの笑顔を見たことがなかった。
いつも無表情。
美しいその顔に、あまりにも表情というものが現れないものだから、もしかしたらこの人は人形なのかもしれないだなんて幼ながらに思ったこともあるくらいだ。
学校でもらった画用紙を家に帰ると、相変わらずアヨンは無表情で家事をこなしていた。
「おかえりなさい。」
帰ってきた俺に気がついてそう言うその表情ももちろん無表情。
一体どうやって笑顔を描けというのか。
ただいまも言わずに床にランドセルを、机の上に画用紙を放り投げ、そのままソファに体を沈めた。
「画用紙…どうなさったんですか？」
「宿題。」
「絵を描く宿題ですか？早く仕上げて明日の学校の用意をなさって下さいね。」
淡々というそいつに、今まで抑えてきた何かが溢れ出した。
「何の宿題かも知らないくせにっっ！！」
多分、その時俺は初めて感情を顕にした。
アヨンはそんな俺の様子に、驚いたような顔をした。
あぁ、こいつ驚くんだ。
驚いた顔すら見たことがなかったから、純粋にそう思ったのをよく覚えている。
「親の、笑顔の似顔絵を描けって……そんなのできるわけないだろ！？親なんて俺を捨てたし、保護者のお前はいつも無表情だし！！」
そう喚き散らす俺を見て。
何故かアヨンは、
「ふふ、」
笑ったんだ。
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さらんらん(プロフ) - カフェ猫さん» そう言っていただいて感謝感激でございます（泣） ありがとうございます！！ぼちぼちとですが、更新頑張っていきます！ (2019年10月20日 11時) (
レス) id: 4f7a983637 (このIDを非表示/違反報告)
カフェ猫 - 更新してくれてめちゃくちゃ嬉しいです！このお話本当に大好きなので!続き楽しみにしてます！！！ (2019年10月20日 11時) (レス) id: baaac411fe (このIDを非表示/違反報告)
さらんらん(プロフ) - みぃちゃんさん» コメントありがとうございます！！長らく更新できていませんでしたが、これから頑張りますっ！ (2019年10月7日 21時) (レス) id: 4f7a983637 (このIDを非表示/違反報告)
みぃちゃん(プロフ) - やったぁ！！嬉しいです^^楽しみにしてます。 (2019年10月7日 21時) (レス) id: fe7848c8c2 (このIDを非表示/違反報告)
さらんらん(プロフ) - ユンさん» 大変長らく更新できず申し訳ありませんでした(泣) これからはまたぼちぼちと再開していきますので、暖かく見守っていただければ幸いです (2019年10月7日 21時) (レス) id: 4f7a983637 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゅあしゅあ | 作成日時：2019年5月11日 19時
