雪男の七星【紅一点】 (ページ36)

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『ねぇ、その笑い方絶対違うじゃん！とにかく、プロとしてパフォーマンスを中途半端にすることは出来ないから。振りもそのままで大丈夫！はい、解散！』

向井「でも、さすがに飛べへんやろ？」

佐久間「俺が変わるよ〜」

『飛べる』

岩本「いや、飛ばさないよ？」

『飛べるってば！！！』

深澤「とりあえず1回足首見せて？話はそれから」

『……やだ！！！』

俺と阿部でヤダヤダと駄々をこねる七星をなだめてふっかが足首が見えるようにジャージをめくるとかなりの範囲が紫に変色して腫れていた。

深澤「え、これは想像以上」

ラウ「七星ちゃんの嘘つき！全然大丈夫じゃないじゃん！」

目黒「なんでこれで飛べると思ったの？」

阿部「七星、病院はちゃんと行ったんだよね？」

『……』

阿部「こら、黙ってちゃわかんないよ」

『……行ってない』

宮舘「今から病院行っても本番は間に合うよ。すぐマネージャーさんに連れて行ってもらおう」

『大丈夫だってば！！！今、病院行ったらリハ間に合わない』

岩本「七星、いい加減にしろ！！！そのまま出たら、今日のところは無事に終わって良かったってなるかもしれない。だけど、今日の選択のせいで今後飛べなくなったり、踊れなくなったりするかもしれないんだぞ？七星はそれでいいの？」

七星も本当はこのままじゃだめだって分かってるんだと思う。

『……分かった。行って来る。リハ出れなくてごめん』

岩本「うん。車まで連れていってあげるから背中乗って？」

結局、全治3週間の捻挫と診断された七星を飛ばす訳にはいかないので、色々と変更せざるおえなくなった。

本番前、七星は俺達に迷惑かけたし、ファンの子達にも完璧なパフォーマンスを見せることが出来なくて申し訳ないってワンワン泣いている。

そんな七星を正面から抱きしめた。

宮舘「大丈夫、大丈夫だから落ち着いて。俺たちは誰も迷惑だなんて思ってないからね？そんな泣いてる顔見たら、七星のファンの子たちがもっと心配するよ？いいの？」

『ん。ごめんっ。頑張るから』

宮舘「いつも通り、笑顔の七星でいれば大丈夫。何があっても俺たちがいる」

いざ、ライブが始まると足の痛みを全くを感じさせない笑顔でたくさんのファンサを振りまく七星がいた。

いつだって姫はキラキラ輝くアイドルだ。