雪男の七星【紅一点】 (ページ11)

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しょっぴーとわたしページ11

渡辺side

『しょっぴー、買い物付き合ってよ』

雑誌の撮影終わりに七星が話しかけてきた。

渡辺「いいけど、何買うの？」

『洋服！YouTubeで着てる私服ってファンのみんなが結構検索して真似してくれたりしてるからさ。同じ服は、あまり着ないようにしてるの』

渡辺「ふーん」

七星は20代向けのキレイめファッション雑誌の専属モデルをしているけど、私服はカジュアルなものが多い。

雑誌に載っている時の服は似合ってるし、私服は俺たちに合わせている気もする。

本当はどっちの系統が好みなんだろう？

なんて考えていたせいで素っ気ない返事になってしまい、七星が拗ねてしまった。

『もしかして私と買い物行きたくない？』

渡辺「んな事言ってない。で、いつ行くの？」

『今から！』

渡辺「今からかよ！笑」

『ダメ？』

渡辺「いいよ｣

『じゃあ、行こ！』

俺たちはお互いB型っていうのもあってか、予め予定を沢山入れたりするのが好きじゃない。

だから、こうやって突発的にご飯や買い物に行くことも多い。

考えが似てるから、2人でいるのが心地いいんだろうな。

『ね、しょっぴー、これはどう？』

渡辺「いいと思うけど。七星なら白より黒の方が似合うんじゃね？」

『しょっぴーが言うなら、そうする』

渡辺「ん」

一緒に買い物に来た時は、七星が選んだものを最終選択するのが俺の仕事。

今日も七星お気に入りのブランドでショートパンツやTシャツなどを、たまに俺にどっちがいいか聞きながらバンバン躊躇なくカゴに入れていく。

『よしっ、今日はこんなもんかな～。私、お会計行ってくるからちょっと待ってて～！』

やっと気が済んだらしくレジに向かった七星を待つために店を出ると向かいの店の店頭にある服に目を奪われた。

七星に似合いそう…と思ってたら足が勝手にその店に向かっていて、淡い青色の大人っぽいワンピースを購入していた。