もし...僕達があの時出会っていたら【オリオンの刻印】

23話 お姫様抱っこ ページ26

瑞希side




瑞希｢確かに、僕を愉しませてくれたね。舞桜｣

舞桜｢だから言ったでしょ？｣

瑞希｢ふふ、綺麗な神楽舞だったよ｣

舞桜｢ありがとう｣

瑞希｢それじゃあ……さらにその技を高めて上げようか？｣

舞桜｢え？｣


僕の言葉で舞桜は驚く。


瑞希｢まぁ、その答えは今じゃなくてもいいよ｣


そう言って僕はポジションへ戻る。それと同時に試合が再開する。


瑞希｢予習をいかしたね〜♪｣


僕は試合のフィールドを見ながら行った。何故なら、昨日のお使い組達は相手のラフプレーを簡単に避けていた。


鬼道｢みんな！反撃だ！｣


それを見て鬼道くんは反撃に応じる為に、新たな必殺タクティクス、『柔と剛』を使って豪炎寺くんにパスをする。


瑞希｢来たね。日本の最終兵器｣

豪炎寺｢『ラストリゾート』！｣


豪炎寺は新必殺を打つ。ボールは荒れ狂う龍みたいにゴールへ入る。そして、豪炎寺くんは喜びを露わにしてガッツポーズをする。


瑞希｢やっぱり無印と少しキャラが違うな…｣


そんなことを呟いていると試合再開。


豪炎寺｢この調子でもう一点とるぞ！｣


豪炎寺くんの言葉にみんなは答える。


瑞希(まぁ、士気が高まったみたいだけど…)


それもここまで。


瑞希｢最終兵器は失われる｣


豪炎寺くんは高く飛ばされたボールを取ろうとする。それと同時にペクはスパイクから鏡を出して、豪炎寺くんの目を眩ませる。


瑞希｢豪炎寺くん！｣


僕は豪炎寺くんのもとへ駆け寄る。


ペク｢ミッションコンプリート｣


そう言うペクの声が聞こえた。


瑞希｢……苦いね……｣


僕は小さく零して…


瑞希｢失礼｣

豪炎寺｢え…？｣

全員｢｢っ?!?!｣｣


豪炎寺くんを抱えて…世間で言うお姫様抱っこでベンチへ向かった。


豪炎寺｢りょ、緑水…｣

瑞希｢何？｣

豪炎寺｢お、降ろしてくれ…///｣


真っ赤な顔で豪炎寺くんが僕に言う。


瑞希｢怪我人が文句言うんじゃない！｣

豪炎寺｢………///｣


そしてそのまま豪炎寺くんをベンチに座らせる。

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