もし...僕達があの時信頼していたら【オリオンの刻印】

136話 問と解 ページ43

舞桜side







瑞希｢充くん、光くん｣


瑞希が2人に話しかける


光｢瑞希さん…｣

充｢目、覚めたな…｣

瑞希｢うん。それと今から君たちの目を覚めませる！｣

光｢え…？｣

瑞希｢君たちの矛盾を解くよ！｣



矛盾……

中にあるものか




僕にも今現在2つある




1つ目はさっきなんで瑞希に謝ったのか




状況としては失礼な事を聞いてしまった、相手が気を悪くしたかもしれないからとりあえず謝っておこうとした





本当に謝る必要はあったのか？

もしくは謝るべき対象が違うものだった？






本当に謝らなければいけない理由がハッキリしない

確かに相手は気を悪くしたかもしれない



だからと言って僕だけが悪いという訳でもない


周りの取り巻く環境
本人の心境


これらと僕の行動が組み合わさった結果がさっきだ



僕が責任を追う様な行動を示す必要性なんてどこにも無い







それと、謝る事が、謝るべき対象が違かった






人には絶対に手に入らないものを手に入れていて尚、自分には要らない、必要ない、欲しくなんてなかったなんて自己中な我儘を発言する瑞希に嫌気が差して、うんざりして、嫉妬して






そんな負の感情を瑞希に対して抱いてしまった事に謝った






断言出来る




僕は後者だ









瑞希｢よし！それじゃあ19人の役職はあつまった！｣

円堂｢19…？20じゃないのか？｣

瑞希｢19！僕は入ってないからね！｣

｢｢………｣｣




もう1つの矛盾






僕は盗賊、私は女王





そして元々私は数えられていなかった

よってカウントされない






今発覚した





僕もだ







僕も元からこの中に入っていなかった









誰が決めたのかは知らないけれどやり場のない怒りが立ち込める






こんな感情抱いたって、抱いただけじゃ何も解決しない






自分の中で、自分だけが、ギスギスと苦しい思いをして、嫌な気分になって、何もしたくなくて









僕は本当に平凡で"普通"の女の子に変わりないんだ





誰かの特別になることも無いから






誰かが特別にしてくれることも無い









何をしたって人に負ける劣等の塊なんだ








きっと人に勝てるかもしれないのは湧き出る嫌な思いの量だけだ

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