呪霊か鬼か【鬼滅の刃】【呪術廻戦】

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途中で目を覚ましたAが、わー！きゃー！酔う！と叫びながら、煉獄家に着く頃には、もう日が傾き始めていた。


父上に報告に行かねばならないと、杏寿郎はAを離し難いと少し寂しく思うが、このままの格好で行くわけにもいかず、Aを降ろす。

すぐに槇寿郎の元へ向かい、お館様との話の内容を伝えると、槇寿郎は、最終選別を一人で向かうとは、お前は馬鹿か！！と怒鳴られる。

へーきへーき、よゆーよゆー！とピースサインをするAを頭を抱えて、どこからそんな自信が…とひとりごちる。

「そういえば、鬼ってあのうねうねのどこらへんに頸があるの？」

「うねうね…？」

と疑問に思う杏寿郎だが、ふと列車で対峙した鬼を思い出す。

「あぁ、列車に巣食っていた鬼のことか！あれは形状が特別だ！普通の鬼は人型だぞ！」

「あ、そうなんだ！」

へー、知らなかったーと言うAに槇寿郎は

「…鬼の形も知らずに、一人で最終選別に行くといってたのか」

と言う言葉に杏寿郎はまずい！と思ったのか

「父上！！Aには最終選別までには俺の任務に同行させます！！」

「…それしかないだろうな。杏寿郎、待機命令はいつまでだ」

「あと三日です！」

杏寿郎はAに傷を治してもらったものの、致命傷を負ったことから、大事をとって7日間の待機命令となっていた。

「よし、あと三日間でAに鬼のことを叩き込め！！」


「わかりました！！」

と勢いよく返事をする杏寿郎とは正反対に、Aはガンバリマース…と言い淀んだ。


しかし、千寿郎の夕餉の準備が整いました、の声に、ごっはんごっはんとスキップで向かうAの後ろ姿に槇寿郎は頭を抱えた。

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