story3 ページ39
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「探偵の兄ちゃん!」
「Aお姉さん!」
クール便のコンテナの中から、元太と歩美の顔が覗いた。
「…あれ?君たち何をやってるんだい?そんなところで…」
「い、いやこれはその…」
「ガキと知り合いか…」
大柄な男は慌ててコンテナの扉を閉めようとし、細身の男はこちらをキッと睨みつけた。
なるほど、大体状況は把握出来た。
「見られちまったら仕方ねぇ…ガキを殺されたくなかったら、アンタらもコンテナの中に___!」
男が呻き声をあげたと思えば、男の腹部に安室のボディブローが炸裂していた。
「言ったでしょ?傷つけたくないから譲ってくれと…あなたもやります?」
「イヤイヤイヤイヤ!」
安室が2人の気を引き付けている間に、Aはコンテナの方へ向かった。
「みんな!大丈夫?」
「助けに来てくれてありがとう!」
「いいのよ!早くここから出よう…」
前に立つだけで鳥肌が立つような寒さのコンテナの中には、暗号を残した張本人のコナン、そして元太、歩美、灰原、青白い顔をした光彦がいた。
Aはコンテナの扉をさらに開けようとした。
しかし_____
「!?」
「ひ、人質交代だ!」
なんと、もう1人の男がコンテナを開けようとするAの手首を掴んだのだ。
「Aお姉さん!」
「A姉ちゃん!」
子供たちは叫ぶが、安室はちょうどもう1人の男を拘束しているところで、コナンも下手に動けばAが何をされるか分からない、とじっと黙っていた。
「___はぁっ!」
しかし、次の瞬間その場が騒然とした。
なんとAは男を手を逆手にとり、そのまま一本背負いをしてしまったのだ。
「…A姉ちゃん、どうして…」
細身な彼女より一回り以上も大きい男を軽々と投げ飛ばしたことが信じられない、という顔でコナンが聞いた。
「ああ、美和子…佐藤刑事からいざ何かあった時のためにって教えてもらっていたのよ。」
A自身、高木を練習相手に何度か実践した程度で、上手くいくかは定かではなかったため、今回はかなり運任せな行動だった。
「ハハハ…おっかねぇ…」
平然とそう言う彼女に、コナンは思わず苦笑いをした。
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つむぎ(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年6月26日 20時) (レス) id: a3594e8b9c (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年6月26日 10時) (レス) id: 76d368eb20 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ(プロフ) - 月兎さん» ありがとうございます!まったり更新していくので、気長にお待ちください!! (2019年5月12日 10時) (レス) id: a3594e8b9c (このIDを非表示/違反報告)
月兎(プロフ) - 素晴らしすぎます…更新頑張ってください! (2019年5月11日 23時) (レス) id: 45fce474d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つむぎ | 作成日時:2019年4月18日 2時