３４話 付き合ってるの？ ページ36
「Aちゃん！？どうしたのその髪！！それに、風丸くんの怪我も！！」
二人で雷門中に戻ると、秋ちゃんがいち早く私たちを見つけて声を上げる。
その声で、みんな集まってくる。
「何があったの？」
「とりあえず、風丸の手当てを…音無、頼む」
円堂くんがそう言う。
「は、はい！！」
春奈ちゃんは、風丸くんと一緒に部室に行く。
「私は、Aちゃんの髪を切り揃えてあげるわね。自分じゃやりにくいでしょ？」
秋ちゃんが私に微笑みながらそう言う。
「うん。ありがとう。助かるよ…」
「いったい、何があったんだ？」
円堂くんが聞いてくる。
皆も、心配そうに私を見つめてくる。
だから私は、不良に絡まれて風丸くんが助けてくれたことを話した。
「そんなことが…」
「その不良たちには、今後も注意してくれ。それから、なるべく一人での行動は控えて、人通りの少ない道も通らないように」
鬼道くんが私の方を見ながら言う。
「うん…」
「じゃあ、秋。頼む」
円堂くんの言葉で、私は秋ちゃんと一緒に部室に向かう。
・
・
・
ガラガラ。
扉を開けると、そこには、上半身裸の風丸くんがいた。
秋ちゃんは、頬を染めて目をそらす。
風丸くんは驚いたように目を見開いてから、慌てたように私たちに背を向けた。
「風丸くん…なに脱いでるの。こんな早いうちから」
私は、照れることもなくそう言う。
こういうとき、秋ちゃんみたいに可愛い反応ができたらいいんだけどなぁ…うん。無理だ。
「今から着るところだ！！」
風丸くんは頬を少し染めて、噛みつくようにそう言って服を着る。
「あぁ……手当終わったところか」
だから脱いでたんだ。
ていうか、身体に傷をつけさせてしまったことへの罪悪感がすごい。
そう思いながら近くの椅子に座る。
「…雪村はどうしたんだ？」
風丸くんがジャージを着ながら聞いてくる。
「あぁ。秋ちゃんに髪を切りそろえてもらうの」
「ふーん…」
「何その反応」
「いや…髪をそんなんにさせてしまった罪悪感がすごくて」
「それはこっちのセリフだよ…足、大丈夫？」
「あぁ。大丈夫だった」
「それはよかったです」
そんな会話をしていると、視線を感じたので、そちらを向くと、秋ちゃんがぼう然と私たちを見ていた。
「どうしたの？」
「二人って、付き合ってるの…？」
「「！！……っ付き合ってない！！！！」」
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神崎 奏(プロフ) - yuriさん» ありがとうございます！とっても嬉しいです！！ (2018年12月3日 15時) (
レス) id: 3c3fe50db5 (このIDを非表示/違反報告)
yuri - 面白かったです！応援してます！！ (2018年12月3日 0時) (レス) id: cbe69faa9b (このIDを非表示/違反報告)
神崎 奏(プロフ) - アレスさん» ありがとうございます！更新頑張ります！！少しでも楽しんでいただけるように頑張ります！ (2018年11月2日 21時) (レス) id: 3c3fe50db5 (このIDを非表示/違反報告)
アレス - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2018年10月30日 23時) (レス) id: 73833a43c9 (このIDを非表示/違反報告)
神崎 奏(プロフ) - いさきさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえるとすごく嬉しいです！これからも頑張ります！ (2018年10月24日 23時) (レス) id: 906f3d7dcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神崎 奏 | 作成日時：2018年7月23日 0時
