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四杯目「ご都合テンポ」 ページ5

A:(多少の空気抵抗でこの表面張力は崩れる…非常に危険だ。)


明らかに危険視する物体が違うだろ神様()


お客様が飛び、神様の目の前に着地する。


A:(近いんだから普通に来りゃあいいのに…)


…見た目は体格的に少年。だが髪が多長。それでいて忍装束。マフラー(?)をつけており、その両先に獣。 人ではないことは明らか。


A:(妙に格好がちぐはぐ…)


そして神様は「見えてない」と返事をするように欠伸で返事をした。


その時先程垂れかけた雫がついに垂れた。
…のだが。


パクッとその一雫を片方の龍(?)が取り込んだ。


?:…おい


少年がその龍に向かって言うと龍が慌てた。


A:(絞まんないねぇ…)


その時突然先程の穴が光りだし、直線的に物体がこちらに突っ込んできた。


自然を装いスッと屈む程度に避けた


…のに。



少年が素手でパシリと飛んできた物体を弾いたのだ。


その為ベストハウスのごとくone↓two↑three↓のリズムで神様の片手の溶けかけのアイスに直撃。


形を保てず飛び散る…てか爆発。勿論表面張力を保っていた練乳も。

肌、服、に大被害。

とにかく練乳が多めに入っていたのがよくわかる量。




A:(これが「ドキドキ☆ハプニング♡」か…)




薄っぺらいインナーにアイスによる被害が出た部分が若干透ける。


A:(かけらの大きい部分が冷たい…)


冷静に解釈したら気が抜けたのか大きめのインナーからぽろんと肩が出る。



同時に神様の手から青筋がピキリと出る。




A:(餓鬼共め…)




餓鬼…このアイスを渡してきた後輩、向こう側からコレを投げつけてきた奴、今目の前にいる少年全て。

そして明らかにこんなご都合展開時に言っていい台詞では無い。



A:(これ洗うの面倒なんだよ…わかるか??白モノのシミはめんどくさいんだよっっ!!!)



神様の観点が…もう色々違う()


アイスの位置を下げていたのが悪く、ほぼ服に飛んでいる。
今の姿がこの上なくとてもだらしが無い。


顔にも若干かかった練乳がねっとりと滴り落ちた。


片目で先程の物体を確認すると手紙のようでご丁寧に「A様」と書かれていた。


A:(…そこ丁寧でなくていいから配達方法をもっと優しくしてほしいなぁ)


「まぁもう誤魔化せないしいいか、」と手紙を取ろうと手を伸ばすが龍に遮られる。



…そしてこちらもご丁寧に少年の手が神様の首を捕らえていた。


神様は認めるかのようにため息をした。

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作者名:桜蘭 | 作成日時:2019年8月15日 13時

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