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十八杯目「シャイ幼女」 ページ19

〜〜ゆきおんな(ふぶき姫)〜〜


公園の向こう側にガルちゃんたちがいたから



公園を突っ切って会いに行こうとしたの。



途中で何故か裾が引っ張られてる感覚がして



気のせいかな、って一瞬思ったけど



どんどん重くなって来ていて、



引っ張られている方向を見たら



黒い…ブラックホールみたいなのがあって、



私を吸い込もうとしていたの。



攻撃もしてみたけど全部吸い込まれちゃって



ダメだと思って逃げようとしたんだけど




ふ:みんな……ったすけt




吸い込まれちゃったの




ふ:きゃぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ




ポスン……



ふ(?):(止まっ…た?…)



目を開けたら、明るい場所に出て、………目の前の綺麗な人と目が合ったの




ふ(?):き…れい(ポソリ




ボッと頰が熱くなる




ふ(?):(何を言っているのよ私〜ッッ聞かれちゃったかもしれないじゃない〜ッ)




まって…この人は私を受け止めてくれたみたい…抱っこ…



これ…お姫様抱っこ…



顔中が真っ赤になる。




?:…っきゃああっごめんなさいっごめんなさいっっ!!




すると綺麗な人がゆっくり降ろして、



?:怪我はない?



と聞き、




ふ(?):だっだいじょうぶっそれより、ごめんなさいっ




自分らしくない。なんでこんなに気が小さくなっているの、




?:いや、怪我が無くて何よりだ。



ニコリと笑う。



あぁ…駄目だ。



顔を隠す




ふ(?):(恥ずかしいよ………あれ。)




裾の色…着物……も……長靴…




まさかと思い頭のあたりを手を動かしてアレを探す。



……無い。まさか本当に…




?:あ…あの…申し訳無いけど鏡って借りても…?




?:ん。そこにあるよ。




?:ありがとうっ




スタタタタ




大きな鏡に全身が写った。



……「ふぶき姫」の私じゃなくて「ゆきおんな」の私が。




ゆ:どうしよう…



再び鏡を見る。瞬きを一瞬した後、何故か鏡に映る私の後ろにさっきの綺麗な人間さん。




ゆ:ひゃっ…



いつの間に後ろに来たのだろう。



そして真っ先に思ったのが、



ゆ:(この人は人間…っましてや部屋……っ私といるとこの人が危ないっ)




ゆ:…ごめんなさい…っ今の私に寄ると貴方が凍っちゃうかも…




?:…「今の」ってことは……何か、困り事かな?



***



やってしまった



さっき危ないって自分でわかってたのに



なんで今くしゃみなの



ゆっくり目を開けるとやはり部屋が凍っていた。

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作者名:桜蘭 | 作成日時:2019年8月15日 13時

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