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『それに、あくまでジンクスだもの。信用性もないし』 ページ37

合宿所に戻って来ると、煉獄先生が出迎えてくれた。

私達の姿を見ると、前世と変わらず眩しい笑顔を浮かべる。



「よもや!時間ピッタリだな!」



腕時計を確認してそう言った煉獄先生。

その後ろには、随分と大きなクーラーボックスが。



「暑かっただろう。クーラーボックスの中にアイスが入っているから、

 好きなものを取るといい。一番にゴールした者の特権だ!」


「よっしゃー!!」



煉獄先生が言い終えるとほぼ同時に、伊之助くんが真っ先に飛び付いた。

クーラーボックスの中を漁り、チョコアイスを取り出す。


私達も揃って中を覗き込んだ。

チョコ、バニラ、ソーダ、イチゴ、キャラメル...かなり種類が豊富だ。


炭治郎くんはバニラ、善逸くんはキャラメル、私はソーダのアイスを貰い、

四人並んでアイスを口に含む。



「そういえば、Aは宇髄先生と何を話していたんだ?」



バニラアイスを舌でペロッと舐めながら、炭治郎くんが私の方へ顔を向ける。

きっとチェックポイントで私が肩を組まれた時だろう。



『"肝試しが終わって風呂までの自由時間、合宿所前のベンチで待ってろよ"って』


「はぁ!?」



私は炭治郎くんの問い掛けに答えたのに、私の返答に反応したのは善逸くんだった。

急に大声を出した善逸くんに、私は炭治郎くんと目をぱちくりさせる。



「肝試し終わった後とか、絶対Aちゃんとブレスレット交換する気でしょ!!」


『先生達もブレスレット持ってるの?』


「うん、確か白色のやつ。くっそあの輩教師めぇ〜!!」



善逸くんは泣きながら悔しそうに歯を食いしばる。



『...まぁ、交換するかは分からないけれど』


「Aはしたくないのか?」


『一緒に住んでるんだから、交換しようがしまいが関係ないでしょう?

 それに、あくまでジンクスだもの。信用性もないし』



そう言って、ソーダアイスを一口頬張る。


そもそも、学校では教師と生徒の関係でいると約束したのだ。

だから別に...仮に宇髄先生が他の生徒にせがまれて交換したとしても、私は気にしない。

『いえ、別に狙っていませんよ。気になる男子も特にいません』→←『はぁ...?』



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桜餅(プロフ) - みたらしさん» ありがとうございます!明日は部活休みなので、続編の方も多めに更新出来るよう頑張ります! (2020年7月6日 23時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ハル時々はるる(プロフ) - わぁぁぁ続編楽しみに待ってます!私も部活やらおまけに受験もあって忙しいですがお互い頑張りましょう!応援してます!! (2020年7月5日 0時) (レス) id: 1867b93bcb (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 続編楽しみです!部活とか大変だと思いますけど応援してますね〜 (2020年7月4日 22時) (レス) id: 2fd201009b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ぽんちゃんさん» 大丈夫...だと思いますw夢主さんも宇髄さんも気配とか音で分かりそうなので! (2020年6月29日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - ブレスの交換を他の女子に見られてないよね?大丈夫 (2020年6月28日 5時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2020年6月2日 23時

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