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『善逸くん、それ褒めてる』 ページ18

「そういえば...」



午前の授業を終え、今は昼休み。

相変わらず素手でお弁当を食べる伊之助くんと、それを叱る善逸くんの隣で、

炭治郎くんは何か思い出した様に私を見た。

ちなみに、伊之助くんが学校に来たのは三限目の時だ。



「Aから凄く宇髄先生の匂いがするんだが、昨日宇髄先生の家にでも行ったのか?」


「ハァ!?」



私が炭治郎くんの問いに答える前に、

伊之助くんと取っ組み合いになっていた善逸くんが反応する。



「え、もしかして二人ってもうそういう仲に...」


『善逸くんが何を想像しているのかは分からないけど、違うことは分かる。

 再会してすぐの頃、私が善逸くんと同じ施設で暮らしていると言ったでしょう?

 それを知った宇髄先生が、私を引き取ってくれたのよ』



そう言うと、炭治郎くんは納得したように頷いた。

伊之助くんは興味がないのか、手を止めない。

善逸くんは何故か放心状態だ。



『取り敢えず、このことは誰にも言わないでね。みんななら大丈夫だとは思うけど...』


「勿論だ!」



流石長男、理解が速い。

そう思いながらお弁当を食べる手を進めようとすると、ふと視線を感じた。

顔を上げてそちらを見れば、二階にある美術準備室の窓に宇髄先生が。


微笑んで手を振る宇髄先生に、私も小さく頭を下げる。

その視線を追った善逸くんが、悔しそうに顔を歪めた。



「クッソイケメン滅びろ...」


『善逸くん、それ褒めてる』


「おいヒイラギ!その卵焼き寄越せ!」


『分かったからちょっと待って。あと私の名前はヒイラギじゃなくて"あららぎ"ね』



伊之助くんに卵焼きを渡しながら、私はもう一度宇髄先生の方を見上げる。

私が見上げた事に気付いた宇髄先生が、その形の整った唇をゆっくり動かした。



"放課後、美術室"



間違っていなければ、確かにそう言った。

今日は六限で帰りが遅いのに。


そう思っていても結局は従ってしまうのだから、

私は相当あの人に甘くなったと思う。

『...ちゃんと教師してるんですね』→←『抱き着くのはやめて』



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桜餅(プロフ) - みたらしさん» ありがとうございます!明日は部活休みなので、続編の方も多めに更新出来るよう頑張ります! (2020年7月6日 23時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ハル時々はるる(プロフ) - わぁぁぁ続編楽しみに待ってます!私も部活やらおまけに受験もあって忙しいですがお互い頑張りましょう!応援してます!! (2020年7月5日 0時) (レス) id: 1867b93bcb (このIDを非表示/違反報告)
みたらし - 続編楽しみです!部活とか大変だと思いますけど応援してますね〜 (2020年7月4日 22時) (レス) id: 2fd201009b (このIDを非表示/違反報告)
桜餅(プロフ) - ぽんちゃんさん» 大丈夫...だと思いますw夢主さんも宇髄さんも気配とか音で分かりそうなので! (2020年6月29日 19時) (レス) id: 03f4026521 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃん(プロフ) - ブレスの交換を他の女子に見られてないよね?大丈夫 (2020年6月28日 5時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イリア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.pnp/sakuramoti  
作成日時:2020年6月2日 23時

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